“日の丸・医療機器”キヤノン、富士フイルム、オリンパスの正念場…成長期待だったアメリカ・中国市場に異変、高すぎる「世界ビッグ3」の壁

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本でもキヤノンが2016年、東芝メディカルシステムズを6655億円で買収。2021年に富士フイルムは1790億円を投じ日立製作所の画像診断事業を買収した。両社ともこれまで医療機器事業は展開していたが、あくまで「いち部門」にすぎなかった。

そしてオリンパスは、カメラ事業や祖業である顕微鏡事業を次々と売却し、医療機器専業メーカーとなった。

先進国における高齢化と新興国の人口増加を背景に、画像診断機器市場は年率4〜5%で成長を続けている。特にアジア、中東、南米などでは医療インフラの新設や更新が活発で、市場拡大を牽引している。今後も継続的な成長が見込まれる。

問われる覚悟

一方で、日本市場は苦境に陥っている。医療費抑制政策の影響で、医療機関の設備投資意欲は停滞。長期的には人口減少で市場の伸びは緩やかになっていく中、日本企業は「海外市場」に成長を見いださざるをえない。

成長が見込まれる医療機器市場だが、市場構造の変化、地政学リスク、そして新たな競合の台頭で競争環境は激化している。進むも退くも、待ち受けるのは茨の道だ。“日の丸”医療機器メーカーは、世界で戦う覚悟を問われている。

本記事の詳報版は、東洋経済オンライン有料版記事「【医療機器】世界を攻める“日の丸メーカー”キヤノン、富士フイルム、オリンパスの正念場…成長期待のアメリカ・中国市場に異変あり!」でご覧いただけます。キヤノンのアメリカ攻略や、欧米メーカー“ビッグ3”の稼ぎ方など、医療機器業界の最前線をレポートしています。
山下 美沙 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

やました みさ / Misa Yamashita

精密・ロボット業界を担当。山梨県韮崎市出身。神戸大学経済学部を卒業。2024年、東洋経済新報社入社。スマート農業、工作機械にも関心。最近は都内の立ち食いそば店を開拓中。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事