キヤノンが「8年ぶり大展示会」でみせた最新の姿 メディカルなどの注目製品と技術の一端を公に
「リーマンショック以来約10年の間、ポートフォリオを成長力のあるものへと改善してきた。キヤノンのいちばん新しい姿を見てもらいたい」
10月19日から2日間、キヤノンがパシフィコ横浜(横浜市)で開いた展示会の「キヤノンエキスポ」。オープニングセレモニーで御手洗冨士夫会長兼社長CEO(最高経営責任者)は、つめかけた来場者を前にそう呼びかけた。
キヤノンエキスポは2000年以来、5年に1回、中期経営計画の最終年に開催してきた。前回は2015年。新型コロナウイルスの影響などにより、8年を経て今回の開催となった。
会場に入ると、6337平方メートルとサッカーコートほどの大きさの展示場をキヤノンの製品・技術が埋め尽くしていた。「1つの企業でこれほど充実したブースを造れるとは」。ある来場者はそう、驚きの言葉を口にした。
存在感を示したメディカル事業
会場入り口から最も目立つ場所に展示されていたのは、CT(コンピュータ断層撮影装置)など、「メディカル事業」の製品群だ。立ち姿や座り姿での撮影が可能な立映CTが来場者の注目を集めていた。
メディカル事業は、事務機とカメラに依存した製品ポートフォリオを転換するうえでの目玉事業。「ポートフォリオを成長力のあるものへと改善してきた」と御手洗氏が言ったように、キヤノン全体の売り上げの約12%を占めるほどになった。今後も成長の牽引役として期待されている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら