東武東上線「50090型」はどこが画期的だったのか 朝晩は「座席指定の通勤電車」TJライナーに変身

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TJライナーの停車駅は池袋、ふじみ野、川越、川越市(下りのみ)、坂戸、東松山、森林公園。小川町行きの下りは森林公園から先は各駅に停車する。池袋駅の5番ホームは16時以降、TJライナーの専用ホームになる。

座席指定料金は朝の上り(池袋行き)が大人470円で、ふじみ野からは370円。池袋発の下りは370円だが、ふじみ野以降の駅から乗車した場合は料金は不要だ。

平日は上り5本、下り15本、土休日は上り3本、下り11本設定されている。

東武50090 川越特急 前面行先表示
正面から見た50090型。種別表示は「川越特急」(記者撮影)

東上線で活躍の場が拡大

50090型は2015年、東上線の全線開通90周年を記念して、1960年代まで走っていた行楽列車「フライング東上号」のカラーリングを復刻し、濃い青の車体に黄色の帯のデザインに変身したこともある。

2019年3月には、観光需要に狙いを定め、クロスシートで運用する「川越特急」の運行を開始した。「特急」と名乗っているが、追加料金は不要だ。JR武蔵野線との乗換駅である朝霞台に停車する一方、ふじみ野は通過する点もTJライナーとは異なる特徴だ。ツアーなどの貸し切り列車の運用に充てられる。

【写真をもっと見る】座席はリニューアルをしているが、未更新の編成が残る。東上線は2025年で全線開通100周年。10年前の90周年記念で施した濃い青に黄色の帯、「フライング東上号」のリバイバルカラーとは?

コロナ禍を経て鉄道各社は付加価値の高いサービスに力を入れている。通勤スタイルが多様化したいまになって振り返ると、TJライナーとその運用を担う50090型には、なかなかの先見の明があったといえそうだ。

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橋村 季真 東洋経済 記者

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はしむら きしん / Kishin Hashimura

三重県生まれ。大阪大学文学部卒。経済紙のデジタル部門の記者として、霞が関や永田町から政治・経済ニュースを速報。2018年8月から現職。現地取材にこだわり、全国の交通事業者の取り組みを紹介することに力を入れている。

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