東武東上線「50090型」はどこが画期的だったのか 朝晩は「座席指定の通勤電車」TJライナーに変身

✎ 1〜 ✎ 61 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 64
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

基本的に東上線は側面の窓を背にしたロングシートが並ぶ“ザ・通勤車両”ばかりだが、「50090型」は唯一、進行方向に向かって座るクロスシートに転換することができる。ドアとドアの間に並ぶ座席が転換式で、クロスシートの場合は2+2の配列、ロングシートの場合は6人がけになる。

ロングシート・クロスシートの両方に転換できる座席を備えた本格的な営業用車両は、1997年に登場した近畿日本鉄道の「5800系」の「L/Cカー」が最初だ。いまでは西武鉄道、京王電鉄、東急電鉄、京浜急行電鉄と、関東の大手私鉄で採用例が広がった。

東武50090 クロスシート 車内
50090型のクロスシートの車内(記者撮影)

「ロング」「クロス」を使い分け

もともと有料特急が充実している近鉄ではロングシート・クロスシートどちらの状態でも追加料金なしで乗車できる。が、関東の私鉄では、通勤・帰宅時間帯の有料座席の「ライナー」として運用する際はクロスシート、それ以外は基本的にロングシートの状態でほかの通勤型車両と同様に走らせるスタイルが定着している。

東武50090 クロスシート・ロングシート転換中
クロスシートからロングシートへ転換中(記者撮影)
東武50090 ロングシート 車内
50090型のロングシートの車内。一人当たりのスペースはゆったりしている(記者撮影)
【もっと見る】座席の向きは運転台のモニターをタッチするだけで簡単に切り替えられる。普段は車内で見ることができない転換の様子を連続写真で。ロングシートから池袋方面のクロスシートに切り替える場合も座席はいったん下り方に向く。
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事