東武東上線「50090型」はどこが画期的だったのか 朝晩は「座席指定の通勤電車」TJライナーに変身

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関東勢の先駆けとなったのが東武東上線の「TJライナー」で、2008年6月14日にサービスを開始した。その運用を担うために開発されたのが50090型だ。

アルミ製の銀色の車体に「シャイニーオレンジ」のアクセントを配した外観は2005年に営業運転を開始した東上線用の50000型とほぼ同じだが、窓の下に入った「ロイヤルブルーⅡ」というカラーのラインと、側面の「TOJO LINE」のロゴが少しだけ高級感を演出している。

車内はロングシート・クロスシート転換式座席が最大の特徴だが、中づり広告がないのもほかの車両との違い。行き先などを表示するLED式の車内情報案内表示器はクロスシートでも見えやすいよう、ドアの上以外に車端の貫通路上や乗務員室後ろの壁にも設置している。

「2008年6月14日」といえば相互直通運転先の東京メトロ副都心線が開業した日でもある。地下鉄乗り入れ用として「50070型」が登場した。

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着席需要を取り込む

TJライナーは登場以来、混雑して座れないラッシュ時間帯に追加料金を払ってでも着席して通勤・帰宅したいという需要を取り込んできた。

当初は夕方以降の下り列車のみの設定だったが、2016年に平日朝の上り列車が追加され、のちに休日の朝にも拡大した。2019年には座席定員制から座席指定制に変わった。当初は4編成だった50090型も増発のため2編成増備され、現在は6編成の体制だ。

東武50090 側面 ロイヤルブルーⅡ ライン
50090型はブルーの帯と「TOJO LINE」のロゴが目印だ(記者撮影)
【写真を見る】東上線で“ワンランク上”の乗り心地「TJライナー」や「川越特急」の運用を担うのが「50090型」。外観や車内の様子を車両基地で独占取材。
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