天一が大量閉店…逆に増えてるチェーンには《意外な共通点》が!ラーメン業界で進む「郊外化」の"残酷"すぎる理由
今話題にしているラーメンチェーンもそうで、日常的に簡単にラーメンを食べる、というよりも「休日や飲み会終わりに、家族や友人同士で行く」といった「ちょっと特別なとき」に使われる頻度が増えている。
チェーン店でも、外食なら「ケ」よりも「ハレ」に?
かつて筆者が、山岡家のヘビーユーザーだったという若者に話を聞いたとき、彼らは飲み会のあとで車を走らせて山岡家に行き(もちろん運転は飲んでない人がする)、酒で空腹になった腹を満たしていたという。
特に地方や郊外だと24時間営業している店が少なく、選択肢が限られる中で山岡家が選択肢に入るらしい。これは山岡家に絞った話だが、外食をするときのモードが、「ケ」よりも「ハレ」になっている傾向がますます顕著になりつつある。
消費者の懐事情も厳しく、ある程度消費について「選別」が必要になってくれば、こうした流れは当然だ。
株式会社電通は、人間の消費行動に強く影響を及ぼす感情を分析した「11の欲望」を発表しているが、そのなかに「資本集中型消費欲望」というのがある。これは、自分が使うと決めたモノや場所、体験にお金や時間を徹底的につぎ込み、生活の中での消費に濃淡を付ける欲望のあり方だ。

これに照らし合わせれば、普段は外食を控えて消費をおさえ、休日にバッとお金を使う、というあり方は消費の一つのスタンダードになりつつある。
都心部から少し離れた郊外に人口が集中する今、休日のロードサイドで多くの人がお金を使うことにより、外食は「郊外化」する。まあ、言い過ぎかもしれないが、そんな「外食の郊外化」現象の中にラーメン店の動態もある。
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