子どもの「勉強嫌い」を加速させてしまう親のNG行動!良かれと思ってやっていた言動が落とし穴だった訳

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しかし、目先の技術にとらわれすぎても、子どもたちが育つ十数年先には、技術は全く違うものに変わっているでしょう。

どんなにテクノロジーが進んでも、大切なものは変わらない。私はたくさんの絵本を読み聞かせましたが、これは必ず読解力アップにつながります。安心して本を読み、言葉をかけ、計算をさせて、基礎学力をきちんと身につけさせてあげれば、十分にAIを使いこなせる人間になれると思います。

世界史の教科書が苦手だった3男

『シン読解力』で紹介されていた「学習言語」と「生活言語」の違いについて、私自身も肌感覚で感じていましたが、そのように名前がついていると知って、納得できるところがありました。

算数、国語、理科、社会、すべて使われている文章が異なります。

長男が小学生のとき、一緒に算数の宿題をしていると、とても読みにくい文章題に当たったことがありました。2人で「この日本語、読みにくいね」「算数と国語とでは言葉が違うよね」と話したのですが、それが学習言語だったわけです。

国語は、心を動かす流れのあるような文章ですが、算数は、情報と式が中心です。深く読み込むよりも、言葉を情報整理のために使う必要があります。長男とも「算数は『算数の言語』に慣れないと解けないね」と相談し合いました。

3男の大学受験では、世界史の勉強のために山川出版社の教科書を使いました。「山川の教科書」は私が高校生の頃からの定番で、無駄のない美しい文章で書かれています。

ところが、その文章が、3男の頭には入りづらかったのです。世界史の流れを把握している子や、基礎的なことがすでに頭に入っている子が、整理するために読むのならよいのですが、3男にとっては、美しい学習言語が脳内でつるつる滑ってしまうようでした。

この子にとっては、もっと親しみやすい言葉で書かれた教材から始めるほうが適当だと考えて、他社のテキストから学習を始めました。

『シン読解力』にも書かれているように、教科書を読むことに挫折する子どもは、本当に多いと感じます。実際、お母さん方からも「教科書に書かれている計算のやり方が、よくわからない」という声をよく聞きます。

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