【花王の部長→高校の校長】異色経歴の校長先生が伝授!時代に合わせて変えていくべき「勉強とキャリアへの向き合い方」

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現在、下妻一高には楽天やLINEヤフーの社員が出入りしています。彼らはリモートで勤務できるので、校舎をオフィス代わりに「働いて」もらっているんです。

彼らには時間があるときには探究授業のパートナーとして、生徒の相談役を担ってもらっています。形式ばらずに、気軽に親でも先生でもない大人に会える、これが僕の目指したいキャリア教育です。

たくさんのキャリアに触れてビジョンを描く

先日、「うちの子、大学卒業したのにスタートアップに勤めるというんですよ。どう思います?」と卒業生の保護者が話しかけてくださいました。僕は「いいじゃないですか!」とお返事をしたんです。

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スタートアップでは、あらゆる仕事を自分ゴトにして進めていかないといけません。それにより、営業も開発も事務も経営も……と全方位的な力を身につけることができます。事業が当たるかどうかのリスクはありますが、もし大きな価値を生めば、大企業や行政に勤める以上の金銭的リターンもあります。

一方で大企業など型が決まった組織に入れば、入社5年ほどは決められた仕事をこなしていく業務が中心になります。どんどん新しいことをしたい人にとっては物足りなさを感じることもあるでしょう。

どちらが楽しいか、充実しているかは、きみがどんな価値観を持っているかで異なります。それを決めるのはあくまできみたち自身。大人がジャッジすることではありません。それに、実際にやってみなければ合うか合わないかはわからないことも多いから、柔軟性を持って夢に向かっていけるといいんじゃないかな。

そのためにも僕は子どもたち、若者たちに、もっとたくさんの人のキャリアに触れて、自分自身のビジョンを描く機会を持っていってほしいと思っています。

生井 秀一 教育者

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なまい しゅういち / Syuichi Namai

大学卒業後、花王に入社し、営業部門を経てマーケティングを担当。EC推進部長としてEC戦略を統括した。2023年に茨城県の「校長」を公募するプロジェクトに応募。2024年4月より県立中高一貫校の校長になる。花王で培ったマーケティングスキルやアントレプレナーシップ精神を教育業界に持ち込み、次世代人材育成に邁進している。

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