放置すると歩行に困難をきたすことも…高齢者の"背中の丸まり"を助長する「NGな座り方」2つ
笑顔で、元気に、ポジティブに。この姿勢を忘れずに、日々の「背中の老い」対策に励んでください。
普段の姿勢の見直しでコツコツ若返る!
脊柱後弯になる原因のひとつとして「日常生活における姿勢の悪さ」が挙げられます。代表的なのは、前かがみ(猫背)姿勢や仙骨座りなどで、とくに同じような姿勢で長時間座りっぱなしでいると、後弯化を助長してしまいます。
いずれもパソコン作業を主とするデスクワーカーに多く見られる事例ですが、読書・食事・休憩などの際に(おそらく無意識のうちに)前かがみや仙骨座りになる人もいるので、誰もが無関係とはいえません。みなさん、心当たりはないでしょうか。
若いころは姿勢に問題のなかった人でも、年を重ねることによって体は徐々に衰えていき、骨粗しょう症をともなう椎体骨折(いつの間にか骨折)が、知らず知らずのうちに姿勢を悪くするというケースもあります。
「おふくろさぁ、俺が子どものころはさんざん『背中をまっすぐにして姿勢よく座りなさい』ってガミガミ言ってたくせに、今は自分でそれができていないじゃん。どうしちゃったのよ」
「お母さん、ごはんを食べているとき、けっこう前かがみになってない? 姿勢が悪く見えるよ」
たとえば、息子さんや娘さんにこんなことを言われたら要注意です。
前かがみ姿勢あるいは仙骨座りと、脊柱後弯(背中の老い)、椎間板変性、腰痛、ロコモ(ロコモティブシンドローム=運動器の障害によって立ち座りや歩行などの移動機能が低下した状態)などとの関連性に言及した研究はたくさんあり、国内外で数えきれないほどの論文が発表されています。
2021年には、厚生労働省が「高齢者は、座位時間が長くなるほどロコモティブシンドロームになるリスクが上昇する」という報告をおこない、普段から座りっぱなしでいることの多い高齢者に警鐘を鳴らしました。
前かがみ姿勢や仙骨座りはNGで、座りっぱなしは最悪。仮によい姿勢で座っていたとしても、長時間は健康被害をもたらす。これらは、紛れもない事実なのです。
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