「汚ねぇんだよ!」梅雨時に電車内で起こる“傘ツンツン”トラブル。なぜ当事者は傘が当たっていることに気づかないのか?
そこでやっと女性はスマホから顔を上げ、“え? 私!?”という表情。自分の傘先が男性にずっと当たっていたとは思っていなかったようで、むしろ“ヤバ!、この男”という顔をしながら、次に停車した駅で降りていった。その駅が女性の目的地だったかわからないが、傘ツンツンを謝ることなく、逃げるように去っていった……。
傘が長靴にブスッと刺さった人も
もちろん、怒鳴った男性に対して「それほどのことか」という批判はあるかもしれない。ただ実際、電車内での傘の扱いにイライラしている人は多いようだ。取材を進めると、ツンツンどころか長靴に傘をズブッと突き刺された人もいた。
「仕事帰りの夕方の電車で、斜め後ろに立っていた男性の傘が私のふくらはぎに当たっていました。
最初は“混んでるときはお互いさま”という気持ちで我慢していたんですが、ツンツンあたる傘先から水滴がスーッとふくらはぎをつたって落ちてきました。
『ああ~、気持ち悪いなあ』と思いながらも耐えていたんですが……電車が揺れた瞬間、ツンツンしていた傘先が私の長靴の中にブスッ! ショート丈の長靴に傘が入ってきて、とっさに振り向いて“オイ!”と男性に言ってしまいました」(40代、女性)
他にも、電車内で他人の傘が当たり不快に感じている人の声は次々と出てくる。
「たくさんの紙袋を腕にかけ、その上に雨にぬれた傘を肘にかけて、隣の車両に移動するために歩いている女性がいました。その傘先が、座席に座っていた私が手に持っていた文庫本にツンと当たりました。
パッと顔を上げましたが、その車両の他の乗客にもツンツン当てていっていました。みんなイラっとしてましたね」(50代、男性)
「傘の先端は汚いわけじゃないかもしれないけど、地面につけているものが服やからだに当たるのは嫌。だけど、注意はできないから、傘先をツンツンしている人をにらんだりする」(20代、女性)