トリキの会社もロイホの会社も大失敗した「チキンバーガー店」。日本でなぜか流行らない“死屍累々”の市場で善戦する店の正体
オススメの「チーズサイバーガー」を注文してみた。ポテトとドリンクのセットを付けて900円だ。

バンズには分厚いチキンがはさまれており、サクサクとした衣とジューシーな鶏肉のコントラストが映える。ボリュームもあり、セットで1000円を切るのはかなりコスパがいい。商品の満足度は高く、この値段ならまた食べたい。派手な宣伝だけでなく中身も伴っていると感じた。

イートインのみならず、デリバリーやテイクアウトの需要もありそうだ。実際にテイクアウトで購入している客を見かけたし、店前には同店からデリバリーの注文が入るのを待機する配達員、いわゆる「鳴り待ち」がいた。

年内30店舗の急速出店を予定
筆者が訪れた際はぼちぼちの客入りだったが、同店が今年4月に配信したプレスリリースによると、累計来店者数は約70万人、1日平均来店数は約1900人、年間売り上げは約5億円を達成したと誇らしげだ。派手な宣伝で失速も早いのでは……は筆者の完全なる杞憂だったようだ。
マムズタッチでは今後も積極的な展開を予定しているという。同プレスリリースによると年内に30店舗もの出店を見込んでいるとのことで少なくとも他のチキンバーガーのように1~2店舗で終わってしまうことはなさそうだ。
派手な宣伝といい、今後の展開計画といい、潤沢な資金力をもって日本での展開に挑んでいるのがわかる。それだけ韓国では力のあるブランドなのだろう。
「マムズタッチ」が今のところ好調なのはなぜなのか? 他のチキンバーガーとの違いは何なのか? 派手な宣伝のおかげか、コスパの高い商品力か、さまざまな要因があるが、筆者は同ブランドの明確なターゲット戦略にあると見ている。
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