東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

「100万回生きたねこ」→「100万回死んだねこ」、「わたし、定時で帰ります。」→「私、残業しません」に脳内変換されるのは必然だ

6分で読める
  • 今井 むつみ 慶應義塾大学名誉教授、今井むつみ教育研究所代表
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

この覚え間違いは、ただ楽しいだけではなく、人の記憶について大きな気づきを与えてくれます。

『人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学』(日経BP 日本経済新聞出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

人間はテキスト言語情報を、意味を抜きにした文字列として記憶するということが、極度に苦手なのです。

文字列を見るとすぐに意味を解釈してしまいます。そして、いったん意味を解釈すると、解釈した、つまり抽象化された意味しか記憶に残りません。

だから、「100万回生きた」が「100万回死んだ」として記憶されてしまう。「定時で帰る」が「残業しない」になってしまいます。

人間はそういう生き物なのです。そこが、言語を持たない動物やAIとは違うところです。

AIは文字列をそのまま記憶する

昨今、生成AIがより身近になってきました。

AIは人間とは違って、文字列を見て意味を考え、その結果を記憶するわけではありません。どんな文字列もそのまま正確に記憶します。文字列に対して意味の解釈をしないこと、そしてものすごくたくさんの文字列であっても記憶できることは、AIならではの特徴といえるでしょう。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象