「軽自動車とベンツくらい違う」一度は日本撤退の『ホノルルコーヒー』が”高級路線”で再上陸。コーヒー1杯≪ほぼ倍≫は受け入れられるのか?

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一方、“新生ホノルルコーヒー”は、立地から価格帯まで、180度異なる路線を進む。現行の3店舗はいずれも都心中核の駅チカに位置し、原宿店と銀座店は路面、麻布十番店は半径50m以内にスターバックス、タリーズ、上島珈琲店が並ぶ激戦区を攻める。

価格帯も高級路線に舵を切った。アイスコーヒーは680円、アイスティーに関しては630円と旧体制の倍近く。看板商品のハワイ州コナ地区のコナ豆を使用したコーヒーは、1杯1100~1200円と強気の設定だ。原宿店の平均客単価は1800円前後に推移するという。

麻布十番店の内観、2階ワンフロアでテラス席があるのが特徴(写真:筆者撮影)

旧ホノルルの弱点

かつての商業施設への出店は、集客が容易だが当然「ホノルルコーヒー」目当ての客ばかりではなく、ファン層が厚いとは言えない状態だった。加えて、価格帯も安価に寄せたことで、近隣の競合店との差別化が十分ではなかった。

一方で、新体制では萩原氏自らが出店場所を選び、どの店舗も来店動機が明確だ。銀座店は歌舞伎座の向かいに位置し、築地市場もアクセスしやすく、インバウンドの玄関口として勝算が見込める。ホノルルコーヒーが海外発のブランドで、かつ訪日客は懐に余裕があるからこそ、コンセプトとの親和性がうかがえる。

麻布十番店も同様、近隣は外国大使館が林立するインターナショナルエリアで、かつ高級住宅街であることも、顧客を取り込める確率が高いわけだ。

麻布十番店の外観。2階に位置しており、テラス席があるのが特徴(写真:筆者撮影)
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