転職20回超え「出会いほぼゼロ」だった建築業の男性が"26歳差妻"と結婚し≪59歳≫でパパになるまで。年齢が子育てにどう影響したかも聞いた

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また、息子さんが小さい頃に建てた家のテーマは「忍者屋敷」。ボルダリングができる壁や、床からテーブルが出てくるからくりなど、息子さんが喜びそうな仕掛けを考えて設計士に依頼した。その家に、現在も3人で暮らしている。

自宅内の「ボルダリングができる壁」は片山さんのアイデア(写真:片山さん提供)
床から出てくるテーブルはホームパーティーでも活躍した(写真:片山さん提供)

 

義務教育以外の選択肢

若いパパと何ら変わりのない楽しい日々を送る一方で、教育方針に関しては年を重ねたことで独自の考えを持つようになったという。

「若ければ普通に育て、しつけをし、学校に行かせて何の問題も感じなかったと思います。ただ、年を重ねるにつれ、自分の子には義務教育にはない、自由な環境を用意したいとの思いが強くなりました。日本の教育システムは賞味期限を過ぎていて、今の子どもたちにはその枠が無用なものだと感じています」

そうした考えのもと、片山さんの息子さんはモンテッソーリ教育が受けられる幼稚園に始まり、サドベリー教育が受けられるフリースクール、9歳から16歳までは“世界一自由な学校”とも言われるイギリスの『サマーヒルスクール』に通った。

いずれも、オルタナティブスクール(現在の公教育とは異なる、独自の教育理念・方針により運営されている学校の総称)だ。

昨今、オルタナティブスクールは数年前と比べても格段に増え、新たな教育の選択肢として一般的にも認識されるようになってきた。ただ、その存在を知っていても、実際に選択するにはまだハードルが高く感じる人も多いのではないだろうか。20年前ではなおさらである。

子どもの将来のための選択が結果として良かったかどうかが見えてくるのは、何十年も先か、もしくは一生かかってもわからないこととも言える。

とはいえ、息子さんが成人した今、片山さんはどのように感じているのだろうか。後編『59歳で第一子、9歳から英国の寄宿舎に入れた理由』で聞いた。

親子でサイクリング
成人した現在も親子関係は良好だ(写真:片山さん提供)
宇乃 さや香 フリーライター

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Sayaka Uno

1982年北陸生まれ。大学卒業後、分譲マンション管理会社、フリーペーパー出版社、認知症対応型グループホームでの勤務を経験。妊娠・出産を経てフリーライターとして独立。生き方や価値観のアップデート、軽やかに生きるヒントを模索し、取材を続ける。

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