プレゼンのコツは女優と女子アナに学ぼう すぐに実践できる「秘密のルーチン」を伝授

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また、話し方に関する研修などでは、ゆっくり聴衆を見渡すというスキルを教えることがよくありますが、実はこれはかなり高度なスキルなので、プレゼン上手でもなかなかできません。目線の移動に気が向いて、うまく話せなくなったら本末転倒です。女子アナルーチンによる「目の置き場」はもう少しシンプルに、「うなずく人をゆっくり探す」のです。

聴衆からは自然と全体を見渡してるように見えます。また、うなずいている人が見つかると、話の間合いがうまく取れるようになるのでノリが急激に上がってきます。効果の高いルーチンです。

②時計の置き場

プレゼンにおいては、時間のマネジメントも重要です。台本は不要ですが時間割はしっかり用意しておきましょう。

ただ、時間を気にするあまりに、話しながら時計をちらちら見ていては、聴衆をしらけさせてしまいます。時間をマネジメントするには、ちょっとしたコツが必要です。それは、

「時間割と時計を、自然な目線の先に置く」のです。

プレゼン本番中、必ず目線を向ける場所といえば、スライドを次に進めるときにクリックするマウス。腕時計を外して、時間割と一緒にマウスの側においておくと、クリックするときに自然と一呼吸置きながら時間が確認できます。心の余裕も生まれるでしょう。

プレゼン本番では、目線と時計の置き場がポイント。「女子アナルーチン」で、目線と時間を上手にコントロールしましょう。

いちばん大事なのは伝えたい思い

プレゼンについてボクが大好きなエピソードを紹介します。

米国で起こった、ある大きな訴訟でのことです。原告側の若手弁護士が、被告の大企業が雇った大物ベテラン弁護士と対決。若手弁護士が劣勢をはねかえして勝訴したことがありました。実は彼は吃音症でした。彼が言葉をつかえながら一生懸命にメッセージを伝える姿に陪審員の心が動かされ、予想外の判決が下ったということがありました。

プレゼンとは上手な資料や上手なスピーチではなく、思いを伝えて相手を動かすことです。資料作りや話し方のテクニック論が注目されますが、いちばん大事なのは、伝えたい思いなのです。ルーチンに従って緊張することなくそれを伝えることができれば、プレゼンの成功率は高まります。

人の心を動かし続けたあの大女優も、こんな言葉を残していました。

これまでの人生で、テクニックに裏打ちされた自信を持ったことは一度もありません。でも、感性さえ磨いておけば、どんなことでもやってのけられるものです。〜オードリー・ヘップバーン

 

タブ タカヒロ ビジネスコンサルタント、はたらく女性のかていきょうし

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たぶ たかひろ / Takahiro Tabu

東亜大学トータルビューティ学科客員准教授。外資系アパレル2社→MBA取得→コンサルティングファームという経歴で現在に至る。新卒でやたらと有能な女性の多い職場で女子力を鍛えられ、海外勤務も経験。MBA取得後、コンサルティングファームにて、男くさいロジックと競争の世界に翻弄され、一瞬自分を見失ったものの、土壇場で開眼。周りを巻き込み味方を増やしてわくわく仕事をするスタイルを確立。週末にライフワークとして行っている「はたらく女性のかていきょうし」は大人気の数カ月待ち。セミナー開催や、雑誌取材など多方面で活躍中。共著に『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書き」ノートを使うのか?』(KADOKAWA)。

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