日本の良き習慣「お中元」や「お歳暮」が世界では"NG"のワケ――グローバルビジネスで失敗しないための倫理の新常識

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日本で昔からあるお中元・お歳暮の習慣。海外から見ると問題アリの習慣ともいえるようです(写真:taa/PIXTA)
現代は、AIの登場や価値観の多様化により、もはや「常識」が存在しない「ノーノーマル時代」。この「ノーノーマル時代」において、判断の軸となるのは倫理観です。
誰かを傷つけるかもしれないビジネス、地球環境を犠牲にする成長、形式的な正しさの裏にある不誠実――そうした問いに直面したとき、リーダーの“内なる基準”が試されます。
本稿では、山本紳也氏の『ノーノーマル時代を生き抜く リーダーシップの教科書』より、グローバル化と多様化が進む時代に必要な「揺るぎない倫理観」について考えます。

今、倫理観を重視する理由

生きることが最優先だった時代、生きるために食糧や資源獲得のための陣取り合戦が盛んだった時代、より稼ぎ、富を得ることが目的だった時代、こういう時代を経て、人は進化してきました。

現在でも、貧困や疫病に苦しむ地域はありますし、紛争や戦争の絶えない地域も存在します。

しかし、この原稿を読んでいる皆さんは、必要十分な富と安全を享受できる社会で生活されているでしょう。そのような世界で、我々の関心は、地球環境を守り、共生を重んじ、より正しく生きることに向けられ始めました。

そういう現代においては、過去に比して倫理観の重要度が増しています。ちょうど、私がアメリカのビジネススクール(経営学大学院)に留学していた1990年前後、ビジネススクールで「Business Ethics(ビジネス倫理)」という授業が始まりました。

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