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日本の良き習慣「お中元」や「お歳暮」が世界では"NG"のワケ――グローバルビジネスで失敗しないための倫理の新常識

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  • 山本 紳也 株式会社HRファーブラ代表取締役
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SDGsにしても、世界各国の賛同のもと国連が定めたものだとはいえ、その基準は一面的なところもあります。幼い子どもたちが働かなければ食べていけないような貧困な国や地域では、児童労働禁止は物資の豊富な先進国が勝手に定めたもので、迷惑でしかない、という考え方が存在するのも事実です。

もっと身近な例でいえば、医療や看護の世界は「倫理観」について特に議論されることが多い業界です。けが人や病人を救うなかで、法律と倫理のせめぎあいが多々起こります。

医師が1人で複数の救急患者が同時に運びこまれたときに、何を基準に誰を優先するか。医師資格のない医学生が生死のかかった患者と対峙したときにどうするか。

この是非については、多くの国で法規定されていますが、それでも国による違いがあり、議論も絶えません。倫理観の基準が1つではないからでしょう。法律がなかった場合、その判断は非常に難しいものとなるでしょう。

倫理観には多数の正解がある

時代や国によって倫理観は変わります。

今の若者には理解できないかもしれませんが、数十年前には、商売のため、売上を上げるためなら、少々グレーなことをしても許される、あるいは仕方がないという風潮がありました。

私が若いときに見聞きした例だと、自社商品を売るために、ライバル会社の商品の劣る点や悪口を吹聴して回る、店頭でライバル会社の商品パンフレットを後ろにまわし、自社商品パンフレットを前に差し替えて目立たせていたとか、そんなのは日常茶飯事でした。今なら倫理的にどうなのということになるでしょう。

もっとわかりやすい例では、賄賂(袖の下)というものもかつてはありました。お金や高額商品を包んで(渡して)「うちの商品をよろしくお願いいたします」というものです。今の若い方からすると、考えられないことでしょうし、そもそも政治家の汚職ぐらいでしか耳にしたこともないのではないでしょうか。

あるいは、発展途上国での話と思うのではないでしょうか。一般的にどこの国でも、経済発展と共に倫理意識が高まります。日本でも昔は当たり前でした。

大きな商売では、企業間でも当たり前に行われていた時代がありました。今は、倫理的に問題となりますし、法的にもコンプライアンス違反という判断になるケースも多いでしょう。

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