一方、あやかは年収550万円のはるおが、家業がうまくいっていない実家に仕送りしていることを知っても、それをマイナスには捉えず、「親想いで優しい人」と、むしろ好意的に受け止めていた。
また、デートでも派手にお金を使わない彼に対して、「お金の使い方が堅実で、そこが私と似ている」と評価していた。
スペックの高い自分を基準に、それに見合う条件を持つ男性を求めるみつこ。一方で、年収や経歴といった条件よりも、親を大切にする優しい人柄に注目し、その優しさや堅実さこそが結婚生活における安心感や信頼につながると考えたあやか。
2人の婚活において、成婚できるかどうかの分かれ目は、ここだったのではないか。
譲れない条件を掲げ相手を斬る
みき(39歳・仮名)は、年収700万円のバリキャリ女性。婚活を始めて1年になるが、男性の年収にはそれほどこだわっていなかった。ただし、“タバコを吸わないこと”と、“親と同居していないこと”の2点だけは、どうしても譲れない条件だった。
「私、最後のチャンスで子どもがほしいと思っているんです。タバコは本人の健康にも悪いし、もし妊娠したら、私の体にも影響が出るかもしれない。ましてや、子どもが生まれたら、その前でタバコなんて絶対に吸ってほしくありません」
親との同居に関しては、こんなことを言った。
「以前、“子ども部屋おじさん”という言葉がはやったことがありましたが、親と同居している人は、どうしても親離れができていない印象を受けます。会社にもそういう人がいますが、部屋の掃除や洗濯、食事の準備まですべて親任せ。そんな人と結婚したら、結局、母親のような役割を押し付けられる気がします」
そんなみきだが、先日お見合いをしたようた(41歳、仮名)とは、仮交際に入って、3回ほどデートを重ねていた。ようたは年収650万円で、一人暮らし。タバコも吸わなかった。
また、ようたは結婚後に女性が働くことに大賛成で、「家事、育児は分担したい」と言っていた。みきはそのことをとても気に入っていたようだ。
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