みつこは年収が900万円あり、見合いしてきた男性の年収は800万円以上で大卒に限定していた。一般的にいえば、男性の経歴はかなり良い人たちだった。
一方で、あやか(33歳、仮名)は年収450万円の会社員。婚活を始めたばかりだが、3人目に出会ったお見合い相手、はるお(35歳、仮名)について、筆者にこんな連絡を寄せてきた。
「今日のお相手は、見た目も性格も私の好きなタイプでした。ぜひ交際をしてみたいと思いました」
はるおは、大卒でメーカー勤務。年収は550万円だ。仮交際に入ってからわかったことなのだが、両親は地方で家業を営んでおり、その業績が思わしくないため、毎月5万円の仕送りをしているという。
年収550万円で、都内一人暮らしをしながら、実家にも仕送りをしているのだから、生活は決して楽ではない。
それについて、あやかはこんなことを言った。
「ご両親思いで、すごく優しい人だと思いました。あと、お金に対する考え方、使い方も私と似ていて堅実。そこもまた、いいな、と」
そして、デートを2度、3度と重ねていくうちに、どんどん惹かれていき、4回目のデートを終えると真剣交際に入り、そこから1カ月もしないうちに、成婚退会をしていった。
みつことあやかの決定的な違い
この2人の女性の違いはどこにあるのか。
あやかの年収は、みつこの2分の1だ。そして、あやかが結婚相手に選んだはるおは、みつこだったら申し込みをかけてきた段階で年収が足りず、お断りをしていた相手だろう。
そのほかにも、みつこは男性の見た目、清潔感、デートでのマナー、コミュ力、お金をスマートに使えるか否かなど、審査基準が厳しかった。
結果、みつこの厳しい審査に合格する男性は現れず、「どうして好きになれる人がいないのか」「本当に好きになれる相手は現れるのか」と、今後の婚活に不安や迷いを感じ始めていた。
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