30年経っても忘れられない「胸が小さいね」。職場のセクハラ問題、 “本人が笑っているから大丈夫”では決してない

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令和5年度の「職場のハラスメントに関する実態調査 結果概要」によると、セクハラを受けた後の行動において、503人中の半数以上が「何もしなかった」と回答をしている。

そんな中、最近ではハラスメント研修を実施している企業は大手を中心に増加していて、その中で、内部通報窓口を設置しているケースもある。

「勤務先には365日通報できる制度があります。入社当初は『使わないだろう』と思っていたのですが、セクハラの当事者になり、使いました」

そう打ち明けるのは、関西在住の研究職の20代女性だ。配属された部では紅一点で、周りは50代前後の男性が多い職場環境だ。

アラサーになった頃からは「結婚しないのは何か理由があるから?」「体重何キロ?」など、完全に“アウト”の質問が日常会話でなされているという。そうした質問には「(結婚する時は)自分から言うので」とかわす日々だ。

セクハラを受けた後の行動
AERA 2025年4月28日号より

 父親世代の50代男性に

中でも決定的だったのが、父親世代の50代男性に「お尻触ってもいい?」と言われたこと。相手は社内で二人きりになった状態を見計らって言い寄ってきた。

女性はたまらず信頼できる男性の上司に相談し、匿名で内部通報をした。

その後、聞き込み調査が入り、言質が取れたことで該当する男性は異動となった。その男性は過去にもセクハラで通報されていたことを後になって知った。

「私は人の話を素直に聞いてしまうタイプです。相手が悪いのに、自分も悪いのだろうか、と思ってしまいます。相談した上司も男性なので、言いづらかったですし……」

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