レクサス「新型ES」ついに全長5メートルを超え「LS」に迫るサイズになった必然性

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日本では2026年春頃に発売予定という新型レクサス「ES」(写真:Lexus International)
日本では2026年春頃に発売予定という新型レクサス「ES」(写真:Lexus International)

レクサスが、新型セダン「ES」のワールドプレミアを2025年4月23日開幕(一般公開27日)の自動車ショー、オート上海(上海モーターショー)で行った。

新型ESの特徴は、余裕あるボディサイズにある。その寸法は、全長5140mm(従来型プラス165mm)、全幅1920mm(同55mm)、全高1560mm(同115mm、BEVモデル)に達するのだ。

日本をはじめ各市場で逆風の吹くセダン市場に、しかもレクサス「LS」に迫るボディサイズのESを投入する意味は、どこにあるのだろう。

「セダンには大きな意味があります――」

そう語るのは、ショーで出会った開発責任者の千足(ちあし)浩平チーフエンジニア。上海・虹橋(ホンチャオ)空港そばにある、36万平米もの巨大な見本市会場内に設営されたレクサスのブースでインタビューに応えてくれた。

【写真】巨大なディスプレイを2枚そなえたインテリアも特徴的!新型レクサス「ES」の内外装(80枚以上)
会場で車両の説明をする千足チーフエンジニア(写真:Lexus International)
会場で車両の説明をする千足チーフエンジニア(写真:Lexus International)

カッコいいことこそブレークスルーのポイント

実車の印象は、「予想以上に迫力あるな」というもの。かつ、リアウィンドウの傾斜をなだらかにしたファストバックスタイルで、キャラクターラインの入れかたや面の構成は、これまで以上に凝っている印象だ。

フロントビューでは、グリル開口部を極力小さくしたマスクが目をひく。サイドビューは上記のとおり、ファストバックスタイルと、前輪を含めたフロント部分とリア部分、ふたつの“かたまり”を途中で噛み合わせたような構成となっている。

さらに、車体側面にはグロスブラックのキャラクターラインが稲妻のような形で入る大胆なデザインだ。ここがふたつの“かたまり”が噛み合う部分。エレガンスとスポーティさが融合したイメージが、特徴的だといえる。

米国仕様「ES500e」(手前)と中国仕様「ES350e」(奥)が自走で登場した(写真:Lexus International)
米国仕様「ES500e」(手前)と中国仕様「ES350e」(奥)が自走で登場した(写真:Lexus International)

「カッコいいことこそブレークスルーのポイント」。そう語るのは、デザインをまとめたレクサスインターナショナルの熊井弥彦プロジェクトチーフデザイナー(PCD)だ。

「セダンという最もオーソドックスな車型を採用しながら、新しさを求めるマーケットの需要に応えたい」というのが、新型ESのデザインの根本だったそう。

カッコよさを追求する。そこにボディ・ディメンション拡大のカギがある。

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