イランは日本にとっても脅威であることを認識する必要があります。日本はイランと国交がありますが、イランは北朝鮮と協力して核兵器を開発しています。そのミサイルはどこに向けられるのでしょうか。
先日も、イランとロシアと中国の海軍が合同軍事演習を行いました。イランの存在は日本にとっても非常に問題なのです。「平和のサークル」を広げ、中東のあらゆる国が平和に安定するよう、日本も関心を持って注力してくれることを願います。
80年前、ヨーロッパで「ユダヤ人は絶滅されなければならない」と宣言した指導者がいました。その頃ヨーロッパに住んでいたユダヤ人はその言説を信じませんでした。
自分たちは税金を納めて国の経済に貢献し、文化や芸術の発展に寄与している善良な市民だと思っていたからです。しかしそうした人の多くは、強制収容所のガス室の露と消えました。
2度とホロコーストを起こさせない
今、テヘランの指導者はまったく同じことを言っています。私たちは過去の教訓から学んでいます。二度とホロコーストを起こさせないため、あらゆる手段を講じます。イランとその傘下にあるヒズボラやフーシ派、ハマスやイスラム聖戦は、今もイスラエルを滅ぼし、ユダヤ人を絶滅させようと企んでいます。
――1979年にイランで革命が起きるまでは、イランとイスラエルは友好関係にありましたね。
大使:そうです。テヘランにはイスラエル大使館があり、エルアル・イスラエル航空が両国を直行便で結び、イスラエルの建設会社がイランの建築に携わりました。そんな素晴らしい関係を、今後二度と築けないという理由はありません。しかしそうなるには、イランが自らの方針を変える必要があります。
エジプトはかつてイスラエルの仇敵で、イスラエルは何度も戦火を交えました。そこにサダト大統領が現れ、平和条約が結ばれました。その後イスラエルはヨルダンとも和平を結びました。六日戦争(第3次中東戦争、1967年)で激しく戦った相手です。指導者が国の体制を自ら変えることができるのです。
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