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「ガザ戦闘の火種を生んだ」トランプ氏再選の深刻 2025年以降もガザでの戦闘が続く可能性は高い

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パレスチナ・ガザ地区の火種を生み出したトランプ氏がアメリカ大統領に再び就くことは「恐ろしいめぐり合わせだと言わざるをえない」と語る鈴木啓之・東京大学特任准教授。2025年以降の中東情勢などを聞いた。

2017年12月、エルサレムをイスラエルの首都と認める文書を掲げるトランプ・アメリカ大統領(当時)。現在のガザでの戦闘の火種はこのときに生まれたともいえる(写真:EPA=時事)

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中東・パレスチナでの戦闘に、終わりが見えない。2024年10月までの1年で、パレスチナ・ガザ地区の死者は4万人を超えたといわれる。イスラエルの空爆が始まった発端は1年前の2023年10月、ガザ地区のイスラム組織・ハマスがイスラエルを攻撃したことにある。
圧倒的な軍事力の差があるにもかかわらず、なぜハマスはイスラエルを攻撃したのだろうか。2025年以降の中東情勢や、アメリカの次期大統領・トランプ氏がどのような影響をもたらすのかなども含め、パレスチナ情勢に詳しい東京大学中東地域研究センターの鈴木啓之・特任准教授に話を聞いた。

――パレスチナ・ガザ地区の戦闘は収束の兆しが見えません。そもそもハマスはなぜ昨年10月、イスラエルを攻撃したのでしょうか。

昨年10月のハマスによる攻撃は、イスラエル人のみならず、ガザに暮らす多くのパレスチナ人にとっても青天の霹靂だったはずだ。

ハマスなどのパレスチナの戦闘員がイスラエルに侵入して1200人近くを殺害し、およそ250人の人質をとった。これだけ大きな攻撃をしてしまえば、イスラエルが大規模な報復を行ってくるということは、ガザの人々も当然予測していただろう。

ハマスには、その場限りの戦略しかなかったように見える。

しかし、「狂信的テロリスト集団が、イスラエルに無謀な戦いを挑んだ」といった安直なストーリーでは、出来事の理解を妨げてしまう。

本質を理解するために必要なこと

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