パレスチナ・ガザ地区ではイスラエルによる攻撃で人道危機的状況が続いている。収束の兆しは見えず、中東での緊張は周辺諸国にも拡大しつつある。2025年以降の中東はどうなるのか、専門家に聞いた。
【配信予定】
12月4日(水) 「ガザ戦闘の火種を生んだ」トランプ氏再選の深刻(鈴木啓之・東京大学中東地域研究センター特任准教授インタビュー)
12月9日(月) シリア「アサド政権崩壊」がもたらす周辺国の衝撃(青山弘之・東京外国語大学教授インタビュー)
12月14日(土) シリア政変で高まる「イスラエル対イラン」の緊張(坂梨 祥・日本エネルギー経済研究所中東研究センター長インタビュー)
12月19日(木) 報復の連鎖続き、イランは核保有を目指す可能性(田中浩一郎・慶應義塾大学総合政策学部教授インタビュー)
12月25日(水) 戦争で「ハイパーインフレ」の危機迫るイスラエル(曽我太一・イスラエル在住ジャーナリスト寄稿記事)
親イスラエル的立場をとるトランプ氏がアメリカの次期大統領に決定した。これに対するパレスチナ人の反応は次のようなものだった。
「共和党にしろ民主党にしろ、どちらの政権になっても、アメリカが私たちパレスチナ人のことを気にかけないことだけはわかっている」
「アメリカが共和党政権になったところで、偽善的に『パレスチナで和平を達成し、パレスチナ国家を樹立する』と言っていた民主党政権と変わらない。トランプ氏がパレスチナの平和の可能性を阻む決定を、より速く実行することは確かだ」
状況がよくなると見るパレスチナ人の声は聞こえてこない。それどころかトランプ次期政権の行動によっては、パレスチナの状況がさらに悪化する可能性もあると中東の専門家たちは見る。
ガザでは4万人以上が犠牲になった
2023年10月7日、パレスチナ・ガザ地区のイスラム教組織ハマスがイスラエルを攻撃し、イスラエルでは約1200人の死者が出た。この日以降、イスラエルはガザに空爆などの攻撃を続け、4万人以上が犠牲になった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら