「高校生に大人気」「安いのに美味しい」…。食べ放題1539円~で300店舗を突破した「しゃぶ葉」。ブームの背景と"安くても儲かる"ワケ

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その出店ペースは、すかいらーくグループの中でも際立って速い。今回、急成長の背景と若者を惹きつける経営戦略について、紙面回答での取材が叶った。

店内
しゃぶ葉 富山中島店。ゆとりをもってテーブル席が配置されている(写真提供:すかいらーくホールディングス)

若年層獲得戦略1.「5万通り以上」のカスタマイズ

なぜ従来「高級」「フォーマル」なイメージのしゃぶしゃぶ店に若者が集まるのか。その背景には大きく3つの戦略がある。まず1つめは「徹底したカスタマイズ性」だ。

例えばだしは、基本となる甘めの「白だし」に加えて、さっぱりとした「柚子塩だし」、ピリッとあとをひく辛さがくせになる「赤チゲ味噌だし」など、6種類以上から基本2種類を選べる。白だしともう1種類を選ぶ場合は無料、白だし以外の2種類を選ぶ場合はプラス110円(以下、すべて税込)。プラス440円を払えば、4種類を選ぶこともできる。

4つのだしをセレクトした鍋
4つのだしをセレクトした鍋。右上から時計回りに、薬膳風火鍋(+150円)、白だし、柚子塩だし、鶏がら醤油だし(筆者撮影)

たれも豊富だ。「たれBAR」と銘打ったコーナーには、ポン酢、胡麻だれ、自家製梅だれほか5種類以上のたれがラインアップ。

隣接する「薬味BAR」には、ネギ、紅葉おろし、豆板醤など15種類以上が揃っている。これらを組み合わせることで、「自分好みの味」をつくり出すことができるのだ。アレンジ可能な数は「5万通り以上」というから驚く。

たれ薬味コーナー
胡麻だれ、ぽん酢、和だしつゆほか6種類のたれが並ぶ「たれBAR」(左)と「薬味BAR」(右)(写真提供:すかいらーくホールディングス)
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