世界一売れたゲームの映画、普段避けられがちな「タレント吹き替え版」がおすすめな理由

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マインクラフト/ザ・ムービー
海外で話題のラヴァチキン(Lava Chicken)(画像:YouTubeよりキャプチャー)

なお、海外では映画版がネットミーム(ネットの極めて一時的な流行語)として盛り上がっているようで、うまく共通認識を作れているようだ。ラヴァチキン(溶岩チキン)やチキンジョッキーといった要素は特に人気なようで、生きたニワトリを上映中に持ち込む人まで現れるほどの人気および混乱ぶりだという。

日本ではそのニュースに対して「なぜそこまで盛り上がれるのか」といった雰囲気ですらあり、やはり『マインクラフト』に対する共通認識が欠けていると言わざるを得ないのではないか。

そこで重要になるのがタレント吹き替え、つまり吹き替え版にさまざまなYouTuberが出演する部分である。

宣伝のためのタレント吹き替えがむしろ希望となる

マインクラフト/ザ・ムービー
チキンジョッキーはゲーム内できわめて低確率で生成されるレアモンスター。それが映画化されてネットで流行になり……と説明されたところでおもしろさは理解できない(画像:YouTubeよりキャプチャー)

映画『マインクラフト/ザ・ムービー』の吹き替え版にはHIKAKINやSEIKIN、そしてドズル社、日常組、カラフルピーチといった、ゲーム『マインクラフト』の実況動画で人気を博している人たちが出演する。また、狩野英孝も出演するのだが、これもゲーム実況つながりだと思われる。

こういったタレント吹き替えは嫌がる人も少なくないし、筆者も普段であれば黙って字幕版を見るタイプである。しかし今回の映画に限っては、ゲーム実況で有名な人たちが出演したほうがむしろよいのではないか。

前述のように、この映画の弱点は共通認識に欠けるところにある。ゆえに「日本国内で有名なゲーム実況者やタレントが出演する」となれば、そのファンは間違いなく楽しめる映画に格上げされるといえよう。場合によっては、宣伝のためのタレント吹き替えが映画作品にとって重要なスパイスになりうるわけだ。

もちろん出演者に興味がない人にとって、映画『マインクラフト/ザ・ムービー』は薄味な作品になるだろう。ただ、少なくとも筆者にとっては、「これは字幕ではなく吹き替えで見るべきだった」と思わされる稀有な作品だったことは間違いない。

渡邉 卓也 ゲームライター

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わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

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