≪1貫65円~≫の居酒屋ずし「や台ずし」が大人気。ロボットではなく職人が手で握るのに”神コスパ”を実現できる理由を徹底分析!

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ただ、店舗運営という面では寿司職人を全店に配置するなど、コストはむしろかけているように見える。この点をヨシックスに聞くと、この寿司職人の育成に工夫があるという。

寿司職人は一般的に、仕入れの際の目利きや魚の下処理など、専門性が高い職業で、一人前になるまで数年の修行が必要。言わば別格の存在で、寿司職人は寿司以外は担当しないという店もある。

筆者も「夜10時以降は寿司職人が帰ってしまうので、寿司は提供不可」という店に出くわしたことがある。時給が高いからか、なるべく労働時間を減らそうとしていたのかもしれない。

一方のや台ずしでは、経験者でなくても寿司を握れるシステムを構築。未経験から雇った場合でも、1年程度で寿司を握らせる。場数を踏んで経験値を高めさせるのだ。

「寿司専門店なら100覚えないといけないところを、50覚えればできるようにする」(伊達氏)

そうした新米職人を支えるオペレーションにも気を払っている。

例えば貝など、専門知識の必要性が高く、扱いの難しいものはメニューから外すか、あらかじめ加工したものを仕入れるといったことだ。

寿司職人はや台ずしの司令塔ともいえる存在だ(撮影:尾形文繁)

店舗運営は「徹底的にシンプル」

求められる役割も、や台ずしの寿司職人は一味違う。接客のほか、スタッフの采配もする。

基本的に1つの店舗を1人の職人+アルバイトで回すため、モバイルオーダーが全店に導入され、調理場は作業効率を考慮して設計されている。

また、どの店舗も同じ作りにし、店舗によって作業に違いが出ないようにしている。そしてオペレーションは徹底的にシンプルにし、誰でも同じパフォーマンスを出せるようにしているという。

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