原宿ハラカド「街のど真ん中に銭湯と原っぱ」異質な組み合わせが好循環を生む仕組み

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経験が少ないために蓄積された基準が簡単に覆り、買物スイッチが入りやすいシチュエーションが旅行です。旅行に行って、買う予定のなかったものをいっぱい買ってしまったという経験は、皆さんもあるのではないでしょうか。

私も、クリスマスマーケットで買った雪だるまの置物、民芸品のランプなど、家の近所の雑貨屋さんに置いてあれば、おそらく買わなかったけれど、旅先だから思わず買ってしまったものがたくさんあります。

しかも、 断捨離しようとしても捨てられないことが多く、家の一角に旅の思い出コレクションを並べるスペースができています。

このように、買物は必要なものや欲しいものを購入するだけでなく、驚きや非日常の中で、「ワクワクした気持ち」や「思い出」といったコトを形として残す手段にもなっているのです。

口コミは良くも悪くも驚きの追体験

次に、②口コミを見て、期待感が高まる、についてです。

そもそも、なぜ「口コミ」は驚愕・非日常と関係しているのかについて、ひも解いていきたいと思います。

商品の購入の決め手に関して調査をすると、参考になった情報として「口コミ」を挙げる人が多数です。昔は家族や友人からの口コミが多かったですが、最近はSNSやECのレビューなど、いたるところで口コミを目にすることが増えました。

口コミを書こうと思うときはどのようなときかというと、自分の予想を超えて良かったことや、予想に反して悪かったことを書きこむことが多いようです。そのため、口コミは大小様々な驚愕体験の集まりといえます。

口コミを書く人は全生活者のうちほんの少数ですが、読む人も追体験をしている点に注意が必要です。口コミという驚愕体験エピソードによって、それを読んだ人にも「買物に関する自分なりの基準」が作られていくことになるのです。

口コミの中で、何を重視しているか、またどんな情報を大切にしているかは、対象としている商品やサービスによっても変わってきます。

口コミの「量」を気にするときと、「中身」を気にする場合があります。

例えばスキンケア品などは、口コミの数が少ないと、どんなに良い口コミが書かれていても自分の肌に合うかわからないという点で不安になり、購入意欲は下がります。

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