年に数日しか営業しないJR「臨時駅」を訪れてみた バルーンさが、津島ノ宮など全国に約15カ所ある
通常は津島ノ宮駅までのきっぷは発券できないが、この2日間だけ購入可能で、入場券も販売する。臨時駅の駅名が印字されたきっぷは貴重だから、きっぷ収集家なら必ず来ている駅だろう。
こちらには2日間で10万人もの人が訪れるという。そのうち津島ノ宮駅の乗降客数は、2024年は約1万4000人だった。

次に行ったのが水戸の「偕楽園」駅だ。こちらは「偕楽園」という梅の花が有名な庭園そばにある駅で、梅まつりが開催される期間だけ営業する。ただし営業は土休日のみで、9時10分頃〜16時35分頃の水戸方面、下り列車だけが停車する駅となっているので注意が必要だ。
梅まつり期間中、偕楽園自体の来場者数は、2024年度は37日間で約24万人だった。園内では万年屋の駅弁はじめ、いろいろなお弁当が売られている。ベンチもあるので、この時は万年屋の「水戸印籠弁当」を買ってそこで食べた。
水戸印籠弁当は、梅を使ったさまざまなおかずが入ったお弁当で、まさに梅の花を見ながら食べるのにふさわしい。梅を愛でつつ、偕楽園駅に次々停まる列車を眺めながらしばし過ごした。

5日間のみ営業する「バルーンさが」駅
さて、ここからが今回の本題。昨年11月に、ついに念願だった佐賀の臨時駅「バルーンさが」駅に行ってきた。こちらは毎年開催される「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」という熱気球の国際的な競技大会期間中、10月31日〜11月4日の5日間のみ営業する駅だ。
佐賀市の嘉瀬川河川敷をメイン会場として行われるバルーンフェスタは、アジア最大級の規模を誇る熱気球のイベント。その河川敷の土手の上に臨時駅「バルーンさが」駅がある。


普段は時刻表に掲載がない臨時駅も、開催が近くなると、ついに誌面に姿を表す。いつも路線図から省略され、いないことにされていた「バルーンさが」駅が、なんだか誇らしげに輝いて見える。
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