グレーターなんばは、同社が18年2月に発表した、なにわ筋線の開業を見据えた経営ビジョンの中で掲げたコンセプト。同社が従来ショッピングセンターやホテルなどの不動産ビジネスを展開してきた難波駅付近だけでなく、隣駅の新今宮や大阪のシンボル的存在「通天閣」のある新世界、道頓堀なども含めた、より広いエリアの難波周辺を視界に入れている。

難波は南海の拠点。高島屋が入る駅ビルをはじめビル群が立ち並ぶ(写真:編集部撮影)
寺田氏はグレーターなんば構想について、「建物をどんどん建てていくような開発ではない」と説明する。
「オフィスは東京に近いほう(大阪駅や新大阪駅の周辺など)が立地がいいとなりがち。それよりも、ここで降りたら面白いことがあるという形にしていきたい」
その象徴的な動きが、以前は車道やタクシー乗り場だった難波駅前を官民連携で歩行者空間として整備した「なんば広場」、そして通天閣の子会社化だ。
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