任天堂新ハード「スイッチ2」高スペックながら日本で5万円。コアゲーマー向け仕様も、カジュアル層を視野に入れた長期戦略が伺える

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ただし、スペックの強調といい、タイトルラインナップといい、前述のようにコアゲーマーにはアプローチできるが、カジュアルなゲーム好きにはいまいちピンと来ないかもしれない情報がかなり多い。値段に関しても、コアゲーマー以外だと「ゲーム機に5万円は……」と思う人がいてもおかしくないだろう。

では、スイッチ2はカジュアル層を諦めたのかといえば、そうではない。むしろカジュアル層もコアゲーマーも食ってしまおうという意気込みを感じられたのだ。

ハイスペックな体験をカジュアル層に伝える努力も

コントローラーにわざわざ「Cボタン」をつけて、チャットで遊びやすくしているのもポイント(画像:任天堂公式サイトより)

前述のように、スイッチ2ではボイスチャットやゲーム画面共有が可能である。これは現在、コアゲーマーでは当たり前の遊び方だが、家庭用ゲーム機しか遊ばない人にとってはやや縁遠いものだろう。

とはいえ、単純に考えてみれば誰かと一緒にワイワイしながらゲームをするのは楽しいものだ。対戦ゲームはもちろん、協力プレイのゲームで解法を教えあったり、あるいはぜんぜん別のゲームを遊んでいても一緒にいるだけでおもしろいのである。

そういったボイスチャットやゲーム画面共有をして遊ぶためには、これまで基本的にPCやスマホをある程度は使いこなす必要があった。しかしスイッチ2ではゲーム機だけで対応できるようにしており、コアゲーマー向けの遊びをカジュアル層に下ろしたといえる。

「おすそわけ通信」という要素も重要だ。これは対応ゲームソフトを持っていない人とも一緒に遊べるシステムである。スペックアップした恩恵を活かし、友達や家族と遊ぶチャンスを増やそうといった考えが見える。

バーチャルゲームカードのおかげでダウンロードソフトの貸し借りもわかりやすくなった。カジュアルなプレイヤーへのケアを忘れたわけではない(画像:YouTubeより)

以前情報公開された「バーチャルゲームカード」は、やはりスイッチ2への布石だった。これはダウンロード版のゲームカードをファミリー内で貸し借りできるシステムで、ユーザー間の交流やさまざまなゲームソフトに触れる機会を増やそうといった試みだろう。

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