「人材」ではなく「人財」で他社と差別化--葬祭事業ティアの「人財」開発戦略

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「しかし、マニュアル通りに行われるだけではダメ。マニュアルに忠実に、100%間違いなくやりきっても、心がないとダメ。心の部分がないと、セレモニー全体に“事務的だね”、と冷たい印象を与える可能性がある」

松山登・部長代理は、社員教育のポイントは、マニュアルは当たり前で、それをベースにした「心の部分のサービスを実践できる人」に仕上げることができるかどうかだ、と語っている。

人財を作れなければ生き残れない

「お客さんの思い、情報を聞き取る力が必要。1回聞いたからOKではなく、お客さんはお通夜の後に、葬儀をこうしたいと心理変化をすることも少なくない。お客の思い、情報をその都度しっかり聞き取り、どのようなセレモニーにするかを考えて行うことができる人財をつくる」

“故人を自分の親のように最愛の人に想わないと、心のあるサービスはできない--”

サービス産業は、顧客の思いを知ることが重要。そして、最愛の人なら想いを知ろうとする。思いを知れば自然に行動が起こる。「すべてはお客さまの心の満足のために」。

松山登・部長代理は、そうした心の部分のサービスを若い社員たちに伝えている。

「人が付加価値だ。この考え方は、いずれは廻りまわってブランドにつながり、売り上げ、収益につながっていく」

「人財」をつくれるか否か--。高成長マーケットにある企業とはいえ、「人財」による高い品質のサービスを実行できる企業でなければお客の本当の支持は得られない。

松山登・部長代理は、どこまでいってもきりのない仕事に取り組んでいる、といえそうである。

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(東洋経済HRオンライン編集部)

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