過熱化するお受験、「結局すべきなのか?」の答えーー親がまず《考えなくてはならないこと》

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

次に向き合うべき問いは、受験は子どもにとっていいことなのかどうか、です。皆さんはどう考えていますか?

大学受験をした方が子どもにとっていいのでしょうか。それとも、大学受験がない付属校の学校に入って、受験を経験しないほうがいいのでしょうか。

受験の本や記事を読んでいると、大学受験をさせたくないと言う親がとても多いと感じます。大学付属の高校に通わせて大学受験をさせないほうがのびのびと育つとか、社会性が育まれるといったデータもあるそうです。

私の通った大学でも付属高校から上がってきた人たちがいたのですが、世の中を知っているというか、視野が広く、人間関係を作るのも上手い人が多かったと感じていました。

ですので、大学受験をさせたくない、戦争に巻き込みたくない、という気持ちもよくわかります。

高校受験と大学受験を経験して良かった理由

そう思う一方で、私自身は、高校受験と大学受験を経験したことがすごく良かったと思っています。

中学時代の夏休み、苦手だった英語を最初から学び直し、それまで40台だった偏差値が、一気に60台まで上がりました。『ニューコース』という参考書が私には合っていて、1つのテーマを4ページで扱っており、1ページ目が解説、2ページ目でプチテスト、3、4ページで小テストがあり、この4ページをやると1つのテーマがばっちり理解できるという構成で、それまでちんぷんかんぷんだった英語が「そういうことか!」「そうなっていたのか!」と、学ぶのが面白くなり、英語が好きになりました。これは、高校受験がなかったら得られなかった経験でしょう。

大学受験では、予備校の人気講師の講義をまとめた『出口の現代文 実況中継』(著・出口汪/語学春秋社)という参考書があまりに面白すぎて、そこで出てきた森鴎外の解説が、人生でも有数の感動を与えてくれました。

問題文を読んでも難解で理解すら難しい文章を、時代背景や解説を踏まえて読み進めていくと、その深い意味や意義が感じられ、今風に言えば「文章が味変」してまったく見え方が違くなるという体験をしました。

数学の面白さをしったのも、大学受験があったからです。

これらの経験がなければ、コンサルティング会社に就職することもなく、組織づくりで会社を立ち上げることもなく、いまこうして本を書くこともなかったのではないかと思います。

そういう経験を踏まえて、私は、「受験はすると良い。でもできるだけ、楽しめる受験にしてほしい」と考えています。

これは、下手をすると、平和ボケした親のたわ言と紙一重だと思うのですが――このコンセプトが、多くの親を救うのではないかとも思っています。

受験戦争を楽しむ
そして勝つ
子どもの選択肢を最大化する

それには、組織論が必要です。次回、受験戦争を楽しんで勝つ、そのための組織論をお伝えします。

アルファポリスビジネスの関連記事
お受験ブームで子どもが犠牲に!? 「主体性ない」「自分に自信ない」子どもが増加中?
「子どもの将来を台無しにする」接し方と「子どもの才能を伸ばす」接し方の違い
多くの親がわかってない「子どものやる気を引き出す」簡単な方法
アルファポリスビジネス編集部

アルファポリスはエンターテインメントコンテンツのポータルサイト。小説、漫画、書籍情報などを無料で配信。最近はビジネス系の記事にも力を入れている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事