「1日のうちにどれだけ空白の時間を持つことができるか?」AI時代にますます必須となる≪ボーッとする≫ことで脳を活性させる方法

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

NHKの番組『チコちゃんに叱られる!』では、主要キャラクターである「チコちゃん」が「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と出演者を叱っていますが、脳科学的に見たら誤りです。

これからのAI時代はものごとを効率的に進めていって、以前よりはるかに時間をつくることが可能になります。その空いた時間に何をするのか。ちょっと時間が空くとスマホをいじりたくなりますが、これは避けたいことです。

5分とか10分で十分

1時間の空き時間が発生したとして、何もそのすべてをボーッとすることに費やす必要もありません。ボーッとするのは5分とか10分で十分。

あるいは空き時間にウォーキングするのもいいかもしれません。何も考えずに歩いていても、DMNが稼働します。音楽やオーディオブックを聴きながらではなくて、周りの風景を楽しみながら歩くといいでしょう。何かをしながらウォーキングすると、関連する回路が稼働して、DMNが働かない可能性があります。

脳はAIにできないことをする 5つの力で人工知能を使いこなす
『脳はAIにできないことをする 5つの力で人工知能を使いこなす』(徳間書店)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

京都には、銀閣寺から南禅寺にかけて哲学者西田幾多郎が散歩した「哲学の道」があります。西田幾多郎は、その哲学の道を歩いていると、新たなアイデアが湧いてくるから、好んで散歩していたように思われます。

おそらくその哲学の道を歩いていると、DMNが稼働して新たな思考が生まれていたに違いありません。西田幾多郎自身はDMNのことなど知らずに、ただ散歩していただけなのでしょうが、空白の時間を有効活用していたとも言えます。

AI時代には、ものごとを効率的に処理できるようになるから、必然的に空白の時間が発生します。その余った時間は、積極的にボーッとしていましょう。AI時代ならではの時間の有効活用法です。

DMNはアイデアの泉。ボーッとするのは、脳をうまく使いこなすことにほかなりません。

茂木 健一郎 脳科学者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

もぎ けんいちろう / Kenichiro Mogi

1962年生まれ。脳科学者。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。東京大学大学院特任教授(共創研究室、Collective Intelligence Research Laboratory )。東京大学大学院客員教授(広域科学専攻)。屋久島おおぞら高校校長。『脳と仮想』(新潮社)で第四回小林秀雄賞、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第十二回桑原武夫学芸賞を受賞。著書に、『「ほら、あれだよ、あれ」がなくなる本(共著)』『最高の雑談力』(以上、徳間書店)『脳を活かす勉強法』(PHP 研究所)『最高の結果を引き出す質問力』(河出書房新社)ほか多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事