「認知症のリスク」下げるのは"犬と猫"のどっち? ペットが高齢者にもたらすさまざまなメリット

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中でも特に、私たちに恩恵をもたらしてくれるのが、犬です。最新の研究で、犬を飼うと認知症のリスクが減り、さらに介護リスクや死亡リスクまで減ることがわかっています(ちなみにこの効果は猫を飼っている人には見られなかったそうです)。

ほかにも犬の世話をすることは高度な脳の機能を使うので、認知機能の向上につながります。ただし、犬を飼っていても世話をしない人には認知機能への効果はありませんでした。ほかにも犬ならではのメリットがあります。

それは、犬の散歩です。散歩が自動的に運動をする習慣をつくってくれるのです。外に出て日光を浴びる量が増えればセロトニンが出やすくなり、さらにメラトニンの分泌も増えるため、睡眠の質も高まりやすくなります。

犬の散歩は、人とのつながりを生みやすいのも利点です。人は共通点がある人に親近感を抱きやすいので、犬という共通の存在がいることで、話しかけられたり挨拶したりと飼い主同士のつながりが生まれやすくなります。

ブルターニュ大学の面白い実験があって、240名の通りすがりの女性に男性から声をかけて電話番号を教えてもらうのですが、普通に声をかけると9%だった成功率が、犬を連れているとなんと成功率が28%と約3倍にも跳ね上がりました。

昔から「犬を飼っているとモテる」という話がありますが、実験結果からも人間関係を円滑にする効果があることがわかっているのです。男性だけでなく女性が連れていても、話しかけられる頻度が上がるので、コミュニケーションが苦手な人は特におすすめします。

また、犬を飼う効果が最もあったのが、1人暮らしの高齢者です。死亡リスクが33%も減ったそうです。犬を介してコミュニケーションを実現するのが、犬を飼ういい部分のひとつなのです。

65歳からのスマホとの上手な付き合い方

コミュニケーションといえば欠かせないのがスマホです。

スマホの普及率は、70代でもすでに60%を超えています(2023年調べ)。スマホと関わる時間は生活の中でどんどん増えているのですが、使い方を間違えると、脳にとってマイナス効果になることもあります。

ここでは、プラス面とマイナス面を考えながら、脳にマイナスにならないスマホとの付き合い方を紹介します。

まずはプラスの面ですが、一番は最新のテクノロジーに触れて新しいことをやってみることは、脳を活性化させる最高の方法のひとつです。

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