たとえば少年野球の監督やコーチ。多くのパパ社員が、地元のチームのコーチや監督を買って出ていますが、そこでは選手との間に明確で厳格な上下関係が発生します。職場では上司や得意先に堪え忍んでいるお父さんたちも、子どもたちの前ではある意味権力をふるえることに。中にはそのことに気持ちよくなってしまい、子どもたちを服従させることに楽しみを見いだすタチの悪い人もいますが、自分の思うとおりにチームを鍛えて、勝利させるのは格別の喜びがあるでしょう。
ですから、最近管理職になったばかりの人は、地元の野球やサッカーのチームでボランティアとして監督やコーチを買って出るのもいいでしょう。素直で聞き分けのいい子どもたちも手なずけられなければ、部下の心をつかんで動かすなんて無理というものです。
マラソン、水泳といった個人競技はどうでしょうか。
こうしたスポーツは、対人コミュニケーションというよりも、自分と向き合うことがメインとなります。他人とおしゃべりをしないで、黙々と自分の体と対話をする。それは極めて孤独な行いであり、私などはなかなか耐えられません(笑)
非コミュニケーション系スポーツの効用
ですが、特にストイックなベンチャー経営者たちの間で、自分を追い詰めるマラソンやトライアスロンは大人気。努力したら努力した分だけ成果が出て、タイムが縮まるのが無上な喜びなのだとか(数字が好きなのも彼ら・彼女たちの特徴です)。その熱心さは、さながらダイエットに打ち込む女性のようです。
社内でイエスマンばかりに囲まれ、気づくと裸の王様になってしまっている、なんてことがないように、意識的に自分を戒め、負荷をかけるようにする心理が働いているのでは、と推測されます。
彼らのような経営者でなくとも、営業などで普段から多くの人と話していて、知らず知らずのうちに「コミュニケーション疲れ」してしまっている人は、こうした「非コミュニケーション系スポーツ」にトライして、自分と向き合ってみるのもいいでしょう。
以上、王道である「少人数のチームスポーツ」のほかに、「リーダーシップを鍛えるスポーツ」「自分と対話するスポーツ」など、コミュニケーションの目的別にスポーツの魅力を解析してみました。
「せっかく始めるなら、意味のある趣味を持ちたい」という高い意識を持つビジネスパーソンのみなさんは、ぜひ参考にしてみてください。
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