ゴルフを「始めさせたい」面々に問われる本気

危機感を行動に移せているか

女性の取り込みをはじめ、課題は山積みです(写真:IYO / PIXTA)

ゴルフ業界では9月から「秋のゴルフシーズン」という。涼しく過ごしやすい今の時期は、ゴルフをするのにいい季節だ。

本連載でたびたび触れてきたように、ゴルフ業界関係者の悩みはゴルフ人口の減少。バブル崩壊直後の1994年には1200万人ほどだったが、現在は約800万人と推定され、ピークから3割以上減っている。日本全体のキーワードでもある「高齢化」が、ゴルフの世界でも進んでいる。

「生涯スポーツ」なのに、プレーヤー数が減少

ゴルフは一応「生涯スポーツ」と銘打たれ、野球やサッカー、ましてはラグビーなどの激しいスポーツのように年齢を重ねるごとにプレー人口が減っていくのではない。むしろ増えていく傾向にあるはずながら、今の50代、60代がそのまま20年、30年とプレーできるとは思えず、将来的にますますプレーヤーの減少が心配されている。

ゴルフを始めるにあたっての一番大きな障害は「おカネがかかりそう」ということだろう。その「おカネ」の部分の不安を取り除くことがゴルフ業界関係者のテーマだ。近年では「ゴルフを始めよう」という人向けにお得なサービスが増えている。

いち早く「大人にゴルフを始めてもらう」ためのサポートを始めたのが販売大手のゴルフパートナーである。「はじめてのごるふくらぶプロジェクト」(はじごる)を昨年8月から始めた。

これはゴルフをやってみたい人にポイントカード会員(無料)になればゴルフクラブを1本プレゼントする企画だ。ジュニアとレフティ(左利き)は対象外で、原則は「大人」がターゲット。「クラブ1本もらっても」と思う方もいるだろうが、筆者がゴルフを始めたきっかけは、先輩に練習場に連れて行かれ、7番アイアン1本だけを借りて、コースデビューしたことだった。

1本あれば、練習場に行って打てるし、数万円のセットで買う決断ができなくても、きっかけにできる。ゴルフパートナーによれば、今年8月にクラブ1本もらった人が3万人を超え、もらった人の50%以上がその後にゴルフ用品を買ったり、練習場に行ったりしているという。

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