森永卓郎が最期まで訴えた「最も安全な投資対象」 「エヌビディアの時価総額≒日本のGDP」は過大評価だ
そうしたなかで、投資はどうなるのか。
経済理論では、株価は将来受け取る配当金の現在価値を合計したものとなっている。しかし、完全競争(どの企業も商品などの価格に影響を及ぼせない自由な競争の極限状態)の下では、企業の利益はゼロになるから配当金もゼロになる。つまり、株式は本来無価値なのだ。
だから、バブルが完全崩壊したとき、株式の価値は限りなくゼロに近づく。
最も安全な投資先は「日本円」と「田舎の不動産」である
今回の人類史上最大のバブル崩壊は、「グレートリセット」をもたらすとも言われている。グレートリセットが、これまでのグローバル資本主義に引導を渡すことになれば、もはやバブルは発生しなくなるから、株価が戻ることは永久にないかもしれない。
だからこそ、投資をするのであれば全損になっても生活に影響しない範囲でやることだ。老後資金など、将来使うあてのあるカネを投資に回してはならない。
投資は本質的にギャンブルだという事実を理解できれば、老後資金を投資でまかなおうとすることが、いかに暴挙、愚挙であるかがわかるはずだ。老後資金を競馬や競艇で運用しようとする人がほとんどいないことからも、そのことは理解できるはずだ。
私はいま、「最も安全かつ有利な投資対象は何ですか?」と聞かれたら、迷うことなく「日本円のキャッシュ」、あるいは「山と畑と家のついた田舎の不動産」と答えている。
いずれにしても、投資をすれば放っておいてもお金が増えていくという幻想は、もう捨てるべきだ。そして、高齢期を迎えようとしている中高年だけでなく、若者も投資に関する意識を転換すべきだ。
投資で生活資金を増やそうなどとは間違っても考えず、まじめに働くことに専念する。
それが、安定した人生を豊かに生きるコツなのだ。
投資の本質はギャンブルでしかない
エヌビディア1社の時価総額と日本のGDPが同じであるわけがない
間違っても、投資で生活資金を増やそうとしてはいけない
投資は、全損しても生活に影響のない範囲で行うこと
最も安全かつ有利な投資は、「日本円のキャッシュ」と「田舎の不動産」
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