一気に3倍!「修繕積立費」値上げの怖すぎる事情 電通マンがタワマン理事長になって知った真実

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事前説明会では「なぜ今、大幅な値上げが必要なのか」についてできる限りていねいに説明し、出席者の理解を得られた手応えがありましたが、事前説明会への出席が叶わず、臨時総会の当日に初めて説明を聞くという組合員もちらほら。

その方々からの質問も受け付け、その場で回答をしつつ、修繕積立金の見直しを5年ごとに行うことも約束しました。

あれほど気が重かった臨時総会も…

コンサルが算出した長期修繕計画のシミュレーションはあくまで、現在の物価水準がベースになっています。

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将来、インフレで物価が高騰したり、エネルギー価格が高騰したりした場合は、情勢に合わせて見直しをしなければ、マンションの財政が再び赤字になる可能性があることも説明しました。

あれほど気が重かった臨時総会も、開催してしまえば混乱もなく、あっという間に終了。

リアルでの参加者は少なかったですが、事前に投票箱に入れられた議決権行使書および委任状があったので、組合員の過半数が参加していることになり、総会自体は成立が認められました。

肝心な議案の可決基準である「4分の3以上の賛成」は、まさにギリギリ。慎重に集計作業を行って、辛うじて成立ラインを超え、修繕積立金の値上げが正式に決定したのでした。

竹中 信勝 プロデューサー・作家

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たけなか のぶかつ / Nobukatsu Takenaka

1961年10月生まれ。広告会社・電通に新卒入社。TVメディア、地方自治体、電力、住宅、自動車、流通、通信、金融等多数の業種を担当、新規顧客開拓で140社以上の実績。2020年12月末、35年勤務した電通を早期退職。人生100年時代における個人の多様な価値発揮を支援する仕組み=『ライフシフトプラットフォーム(LSP)』のスターティングメンバーとして活躍中。2022年3月、社会構想大学院大学実務家教員養成課程修了。

タワーマンションを購入し、長い間管理組合の活動はスルーしてきたが、ある日管理組合の役員に抽選で決まり、しかも理事長を拝命する。全くの素人が悪戦苦闘しながら問題を解決していく。自分がいろんな人に聞きまわって集めたたくさんの情報や経験をブログ「タワマン理事長」として情報発信もする。幻冬舎WEBマガジン「THE GOLDONLINE」において「タワマン理事長」を連載。

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