おとなのけんか --「政治と経済」と「本音と建前」《宿輪純一のシネマ経済学》

この4人中心の濃厚な演技はすばらしい。しかも、濃すぎないように1時間19分と短めと配慮(?)されているのがうれしい(歳のせいか2時間を超える映画はなんかきつい)。

舞台はニューヨーク・ブルックリン、子ども同士の公園でのけんかを解決するため2組の夫婦が集まる。まずは和解のための上品な話し合いから修羅場に陥っていく。2組の夫婦とは、ロングストリート夫妻(ジョン・C・ライリー、ジョディ・フォスター)とカウアン夫妻(クリストフ・ヴァルツ、ケイト・ウィンスレット)。
 
 双方は冷静かつ理性的に話し合いを進めるが、いつしか会話は激化し、本音が出てくる。それに加え、それぞれが抱える関係のない不満や問題までも話が広がっていき、収拾のつかない事態に……。この作品の原題は「CARNAGE」であり、意味は「大虐殺」である。

ここまで読むとわかる方も多いだろうが、日本でも大竹しのぶらによって『大人は、かく戦えり』として舞台で上演されている。以前08年にも原題『殺戮の神』のまま上演された。



 まさに建て前というか、きれいごとで話を済まそうとしていたが、それがそうはいかなくなって、本音が露呈してくるのがこの映画である。キーワードを挙げてみても、良識・社交的あたりから入っていくが、その後、本音が出て、ムカツク・過剰反応となってくる。
 
 本音と建前の考え方が存在すると言われているものの代表のひとつが「政治」ではないか。政治家の方は、選挙に落ちると失業しただの人になってしまう。そのため、当然のことながら、選挙こそがいちばん大事になってくる。

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