「異常にリアル」発売初日100万本突破RPGの中身 ファンタジーではない本当の中世にいる気分が味わえる

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物語としては復讐を中心に据えた英雄譚で、プレイヤーにはさまざまな選択肢が用意されている。ひとつの問題を解決するにしても話術でうまく乗り切ることもあれば、あるいは暴力や金で解決することもできる。そして、とった行動に応じたスキルが成長していく。

15世紀だけあって自然豊かなフィールドが広がっている。動植物の描写もかなりこだわりを感じられる(画像はSteamより)

オープンワールドRPGだけあって、冒険の舞台はかなり広め。どのような形で世界を巡っていくかは自由だし、サブクエストもたくさんあるので好きなものを触って、気に入らないものは無視してもよいだろう。ただし、メインストーリーが強いタイプの作品で、冒険の大筋は変わらない。

この手のRPGはファンタジー要素、つまり魔法の概念があったりドラゴンが出てきたりしがちだが、本シリーズにそういうものは一切ない。当然ながら手から炎が出ることもないし、現実離れした恐ろしいモンスターも登場しない。リアリティを重視した中世ヨーロッパRPGなのだ。

そして、このリアリティに対するこだわりがとにかく異常といえる。

鎧を着るのもひと苦労、異常なリアリティ

バトルはチャンバラのような形式で、隙を見せると一瞬でやられてしまうような仕様だ(画像はSteamより)

筆者が『キングダムカム・デリバランス II』をプレイしてまず驚いたのは、鎧の装着方法に対してうるさいことだった。

通常のRPGであれば兜・鎧などをそのまま装備すればいいものの、本作はそんなフィクションらしいことはさせてくれない。兜をかぶる前には頭巾をつける必要があり、胸防具の下にはギャンベゾンというパッド入りシャツを着なければならず、脚防具をつける前にはホーズというインナーを装着しなければならないのだ。

当然ながら15世紀なので明かりは松明やろうそく頼りであり、屋内はかなり暗い。調理場にはネズミがうろちょろしており、道には馬車の車輪の跡が残っており、馬の落とし物もたくさん落ちている。

主人公は冒険していると腹が減るので食事をとる必要があるし、当然ながら食べ物は15世紀のボヘミアに存在したものが用意されている。睡眠をとらなければ眠くなってしまうし、酒を飲みすぎたらうっかりそこらで寝てしまい追い剥ぎにあうかもしれないし、無事にベッドに入れたとしても二日酔いが襲いかかってくる。

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