スコットランド戦は、大金星を挙げた南ア戦からわずか中3日の23日午後に組まれた。結果は45対10と予想外の大差に終わり、「この勢いで連勝だ!」と期待した日本サポーターを大いにがっかりさせたに違いない。
筆者は先に、『ラグビーW杯開幕!日本人が知らない熱狂』で「訪英する日本サポーターも4けたに達するだろう。たまたまシルバーウィークの連休中に初戦、2戦目のスコットランド戦(23日)が行われることも後押しとなっている」と記した。
次期2019年大会開催国の日本からできるだけ多くのサポーターを渡英させるためもあり、連休の初日と最終日に2試合を組んだ結果、選手に大きな負担をかけたという側面は否めないだろう。もっとも、多くの日本サポーターは、ベスト8に入るためには「初めの2試合でとにかく1勝」と考えていたし、むしろ勝った相手がスコットランドではなく南アだったのは望外の喜びだったのである。
試合会場となったイングランド中部・グロスター。スコットランドのサポーターが大挙して押し寄せ、日本にとって「完全アウェー」となる危惧もあった。
日本を応援するスコットランド人の姿も
「あの南アに勝った日本」へのリスペクトは予想以上に大きかった。なんと、スコットランドサポーターが日本を応援する、という不思議な現象が起きたのだ。
伝統的な衣装に身を包んだ大男たちがハチマキを付け、サムライをイメージして刀らしきものを振り回し、次から次へと日本人サポーターに愛想を振りまいていた。多くのスコットランド人が日本人との写真撮影に積極的に応じ、それを撮影するメディアが入り乱れと、試合前のキングスホルム・スタジアム周辺は熱狂的なパーティー会場と化した。筆者は過去のW杯会場にも足を運んでいるが、日本のサポーターがこれほどまでにもてはやされた例はない。
スタンドでの両軍サポーターの割合について、在英日本人で構成されるラグビーチーム、ロンドンジャパニーズの関係者は「日本サポーターは3割くらい」と見積もっている。当日入場者数は1万4354人だったから、5000人前後がエディーJAPANを応援したことになる。
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