「部下がどんどん成長」できる上司の質問の"コツ" やる気を削がずにチャンスを与え、後押しする
残業、というワードだけで拒否反応を示す人もいるかもしれません。ただ、想像してみてください。あなたは今、念願のやりたかった仕事をようやく任されることになりました。
やる気も集中力も高まってきて、作業もノッてきたところで、「さあ定時だから帰りなさい」と強制されたら? 「今はもっと仕事がしたいのに」とモヤモヤしませんか。
やる気はあるのに、環境がそれを許してくれない。この問題を抱えてきたのがホワイト企業です。一方、プラチナ企業はここで社員のやる気を無理やり削ぐことなく、仕事をする機会を与えます。
そうすることで、社員のモチベーションが上がるのはもちろん、会社としてのパフォーマンスも同時に上がっていきます。同じように「いい質問」も、部下のやる気を削ぐことなく、チャンスを与え、さらに後押しするようなものであれば最高です。
極めてシンプルに表現するなら、「こうやってやりなさい」と頭ごなしに指示するのではなく、「自分で考えてやってみたらいい」「サポートは任せて」と、部下を支援しようとする上司の姿勢が、部下に伝わるようなものであると、「いい質問」は効果を発揮するのです。
「どうやるとうまくいくと思う?」「どんな工夫ができそう?」「自分のどんな能力が発揮できそう?」「どうすれば、もっと上達できそう?」「あなたが大切にしていることと、どう関係しそう?」。このような質問をすることで、部下の内発的動機を引き出すことができます。
部下の意欲を失わせる質問とは
では逆に、部下に問うべきではない「悪い質問」とはどのようなものか。
それはたとえば、相手の意欲を失わせるような質問です。
コーチングでは「誘導尋問」といわれるNGなやり方があります。これは質問という形ではあるけれど、自分の意図する方向に相手を誘導する質問のことで、相手のやる気を削いでしまうのです。
「こうしたほうがいいと思わない?」「これならできるよね?」 などと上司に問われたら、「たしかに、いいと思います」「はい、できます」と部下はきっと答えるでしょう。なぜなら、そう答えるように期待が込められているのが丸わかりの質問だからです。
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