「頑張ればできる」が子どもを追い詰める残酷理由 子どもの可能性を奪ってしまう「親の口ぐせ」
私は「自分と信頼関係を築く力」とも表現していますが、「自分を客観的によく見て、自分と仲よく関わることができる力」とも言い換えられます。自分のことを客観的に評価できて制御もできるわけですから、メタ認知能力が高ければ、「自分の決めた小さな目標を実行する力」は当然高いはずです。
ケンブリッジ大学のBarbara Sahakian教授の研究によると、人は1日に約3万5000回、自分に問いかけているそうですが、自分で自分を応援し、最高の味方にできている人が、“自信がある人”と言えるのではないでしょうか。反対にメタ認知能力が低い人は、自分のことを客観的に評価・制御することが得意ではないので、何かやろうとしても、「自分にはどうせ無理」「私なんて……」「私はこんなものよね」などの思考が先行しがちです。
これでは、”自分いじめ”になりかねません。
子どもの能力の成長を妨げる経験
メタ認知能力は、幼少期の親の接し方に大きく影響を受けると考えられています。
たとえば、
・できて当然だと言われてきたことができずに責められた
・ 何かに挑戦してうまくいかなかったとき、その失敗をわかっていたかのような態度をとられた
といった経験を何度もすると、子どもの能力の成長が妨げられてしまいます。
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