「内向きのトランプ」に今石破首相が語るべき言葉 茂木敏充氏が考える、「トランプ2.0」の日米外交

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――共同声明の内容について、トランプ氏が文句を言ったりはしない?

まず見ないでしょう(笑)。私も会合に何度も同席していますが、トランプ氏は手元の紙は見ず、バーッと話し出す感じですから。

――石破氏とトランプ氏の”ケミストリー”をどうみますか。同じキリスト教徒だから意気投合するのでは?と言う人もいますが、そんなの関係ないだろうと言う人もいます。

キリスト教は関係ないと思います。その場で率直に話ができるか、トランプ氏に「この人を信用していい」と思ってもらえるかどうかでしょう。

「突っ込んだ前向きな話」ができるか

――安倍元首相と培った日米関係の記憶がトランプ氏の中にもまだあるかと思いますが、一方で安倍氏と石破氏は仲が悪かった。そういったこともトランプ氏は記憶しているでしょうか。

記憶しているとは思いますが、だから石破氏はダメという捉え方は、トランプ氏もしないと思います。

NATOの問題とも似ていますが、アジアに対しても「アジアの安全保障なんだから自分たちでやれよ」と言ってくるのに対して、「いや、これは皆でやっていく問題」「アメリカだけに負担させるつもりはないけど、日米同盟を中心にインド太平洋地域の平和と安定を守っていこう」という、突っ込んだ前向きな話ができるかが重要です。

国防という意味の安全保障も、経済安全保障も、エネルギー安全保障なども含め、おそらく今、アメリカも内向きになっています。国際社会の平和と安定を守るのは大切なことなんだけど、「どうしてアメリカだけその負担を強いられなきゃならないの?」という不満があるのは間違いない。

それなら日本は、グローバルのコアパートナーになる、一緒にやっていきましょうと。それが結果的にアメリカにもメリットになる。MAGAにつながると、そういう主張をしていったほうがいいと思っています。

撮影・編集:昼間將太、田中険人
青山 和弘 政治ジャーナリスト、青山学院大学客員研究員

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あおやま かずひろ / Kazuhiro Aoyama

元日本テレビ政治部次長兼解説委員。1992年日本テレビ入社。1994年に政治部に異動し、以来羽田政権から石破政権まで16の政権を取材。野党キャップ、自民党キャップ、ワシントン支局長を歴任し、国会官邸キャップを2度6年に渡り務める。与野党、省庁を問わない幅広い人脈を持ち、分かりやすい解説には定評がある。2021年に独立し、メディア出演、記事執筆など精力的に活動している。HP:青山和弘オフィシャルウェブサイト

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