「外反母趾」女性に多く、男性に少ない"意外理由" 女性は自分の足が弱いということを気に留めて
私のクリニックにいらっしゃる男性の5人に1人以上は「足底腱膜炎」にかかっています。男性患者で断トツ1位のトラブルです。といっても女性には少ないというわけではなく、女性も10人に1人以上はかかっています。足底腱膜炎もまた、扁平足が原因で起こります。
足底腱膜炎というのは、かかとや足の裏が痛くなるトラブルです。最初は朝起きた直後の1歩が少し痛いだけですが、やがて1日中ずっと痛くなります。
「足底腱膜」は足裏にあって、かかとから足先に向かって扇状に広がっている組織です。足の骨格の底面にあるので、体重がかかることで常に大きな張力にさらされています。
体重がかかっていないときの足底腱膜は少し緩んでいますが、立っているときや歩いているときにはさまざまな方向に引っ張られ、少しだけ伸びて緊張しています。
脚を蹴り上げるときに最も緊張して、それが蹴り出す力を生んでいるので、本来は歩行を助ける組織です。けれどもアーチが崩れていると、力の収束部位であるかかとが強すぎる緊張を繰り返すことで、炎症を起こして、それが痛みになります。
扁平足で足底腱膜が緊張気味の方が長時間立ちっぱなしの仕事をしていると、足底腱膜炎にかかりやすくなります。ふくらはぎが硬い人もかかりがちです。
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骨格の強い男性に多い「強剛母趾」
男性は女性ほど骨格が弱くありません。ですが、制限母趾になっている男性は少なくありません。制限母趾は、足の親指の関節のかみ合わせが悪いために、歩くときに正しく蹴り上げられない状態です。
制限母趾の人は、やがて「外反母趾」か「強剛母趾(きょうごうぼし)」か、どちらかになります。
制限母趾になると、体重や歩行で負荷を受けた足のアーチがさらに崩れようとします。アーチが崩れても、足底腱膜は伸びませんから、足底腱膜の突っ張る力が、親指の付け根の関節にかかります。そして親指と足首は、内側に回転しながら崩れていきます。
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