「外反母趾」女性に多く、男性に少ない"意外理由" 女性は自分の足が弱いということを気に留めて

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さらに言えば、子育てに忙しい女性は自分の足にトラブルがあっても、そこに気を回す余裕が心理的にも時間的にも経済的にもなくなりがちなので、悪化する一途です。例外的な方はいますが、女性は自分の足が弱いということを気に留めておいてほしいと思います。

男性は女性に比べると骨格構造がしっかりしていますが、強すぎればそれなりの弊害があることも覚えておいてください。

女性に多い「外反母趾」と男性に多い「足底腱膜炎」

女性は男性よりも靱帯や骨格構造が柔らかいので、アーチ構造が崩れやすく、そのせいで「外反母趾」にもなりやすいのです。

外反母趾は、「制限母趾(せいげんぼし)」から始まります。制限母趾というのは、負荷を受けた足のアーチの矛先が親指の関節にのしかかり、がっしりと噛み合わさってしまうことで、圧力が上がったり可動軸がズレたりする状態です。

これによって親指の関節は動かなくなってしまい、正しく蹴り返して歩くことができず、アーチがさらに崩れようとします。アーチが崩れようとしても、足底腱膜は伸びないので、今度は親指と足首が内側に回転しながら崩れていきます。

ただし、親指と足首が内側に回転するだけでは、外反母趾にはなりません。骨格構造が弱いせいで関節構造が緩んで、初めて外反母趾になるのです。最初は歩くたびに親指の付け根に痛みがあります。軟骨同士がこすれてすり減って、炎症が起きるからです(関節痛)。ただし、見た目の変化はまだ大きくありません。

土踏まずが内側に倒れ込むようにアーチが崩れると、関節構造が柔らかい足はねじれの力に耐えきれず、親指の中足骨が内側にずれて関節が外れます(脱臼)。脱臼することで、痛みはなくなります。とはいえ、長く歩くことが難しくなったりします。

脱臼によって、それまで親指で受け止めていた力がそのまま人さし指の付け根に集中して、今度は人さし指の付け根が痛むようになります。これが、女性に多い外反母趾のメカニズムです。

(出所:『外反母趾と足底腱膜炎 自力でできるリセット法』より)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

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