小倉智昭さんに同感「男性機能喪失」の寂しさ 膀胱の全摘出手術で生活の質は急改善したが…

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治療は「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる新しいタイプの治療薬「パドセブ」の投与を再開した。4月に抗がん剤治療を始めて半年以上が経っていた。この間、我慢できないような大きな副作用には見舞われなかったが、少しずつ髪の毛が抜けていった。

朝、気が付くと枕元に髪の毛が数十本散乱している。まだまだ十分な量があるが、このままいったらどうなるんだろうか。体重も減少している。4月に63キロあったのが、11月中旬は53キロだから10キロも減ったことになる。無自覚のうちにカラダは少しずつ変化を遂げているようだ。

抗がん剤の副作用なのだろうか、時折37度から38度台の高熱が出る。体もだるく、何もする気が起きない。ベッドに横たわったまま、スマホを片手に過ごす時間が増える。原稿も書けない。こういう時は静養に努めるだけである。

体重は半年で10キロ減少した(筆者撮影)

参加した送別会を中座

11月の下旬、仕事でお世話になった某企業の若手ビジネスマンがカンボジアに赴任することになり、渋谷で開催された送別会に参加した。だが、酒は飲めない。ビール1杯で具合悪くなってしまうので、1月からずっと控えている。

口にするのはジャスミンティーのみ。そんなスタイルにすっかり慣れてしまった。1時間ほど会食に付き合っていたが、そのうちに体がだるくなりその場にい続けるのが辛くなったので中座した。渋谷の人の多さに参ってしまったようだ。

その後も北海道で町おこしを手掛けている若手経営者とお茶を楽しむ機会があった。北海道の小さな町の漁業関係者や役場の担当者と一緒になって新たな名産品づくり、新工場建設による雇用機会確保などに取り組んでいる話を聞いて、こちらも「まだまだくたばってはいられないな」と奮起させられた。また一緒に北海道に行って、町づくりに参加したいものである。

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