ごみ処理を支える「影の技術者」知られざる実態 清掃工場でも深刻な「設備管理職」のなり手不足

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プラントの中の機械
プラントの中の機械。機械の中の構造も設備管理員の方たちはよく把握している(写真:筆者撮影)

工場内には多くの配管が走っている。大きさはさまざまだが、機械の振動でボルトナットが緩むため、配管のつなぎ目から蒸気が漏れ出る場合がある。

そのときはモンキーレンチなどの工具を当てて曇りや湿りで蒸気の漏れを把握。噴出口や向きを調べ、安全を確保したうえでボルトを締めて流出を止める。

蒸気の漏れの確認
モンキーレンチを当て蒸気の漏れを確認する(写真:筆者撮影)

その後、地下1階の薬品が貯蔵してある場所も見学した。中には汚水処理や汚水のpH調整で使用するために塩酸が貯蔵されていた。塩酸も配管のつなぎ目から漏れる恐れがある。

ポンプの点検
故障すると取り外して修理する(写真:筆者撮影)

万が一、漏れ出た場合はすぐに技術職に報告したうえで安全作業について確認後、掃除をして締め直したり、場合によっては配管の間にあるパッキンを交換したりする。また、ポンプも故障する場合があるので、取り外して部品を交換したりする。

点検業務が重要になる理由

清掃工場の安定稼働に向けた点検は年に2回行われる。「中間点検」と、2カ月ほどかけて焼却炉を停止して点検や部品の交換、内部の清掃などを行う「定期点検」である。

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