4655mの峠越え「タジキスタンの温泉」入ってきた 美しい風景が続くも過酷な道のりに四苦八苦

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民泊の夕食
標高3600mのムルガブで宿泊した民泊の夕食。1泊3食で20ドルほど。シュツットガルトからのカップルとスイス人、チェコ人のサイクリストといっしょにとる。こうした安宿での語らいはスマホの普及とともに急速に消滅しつつある。なお、ここは電波が届かなかった(写真:筆者撮影)

キルギスのオシュから国境を越え、タジキスタン東部の町ムルガブまで8時間で到着した。標高は3600m。ダイアモックスを飲んでいるので頭痛はおさえられているが不調さは隠せない。

人口2000人のうち、半数はキルギス人が占めるというこの町では、ネットも通じず、宿も昔ながらのいきなり訪問して空いているか確認するというスタイル。決済は現金のみ。キャッシュレス全盛の世の中だけに新鮮である。

パミールハイウェイの終点ホログに到着

ムルガブからパミール高原の終点ホログまでは310km。前日に乗った車がホログへ戻るというので1台100ドルで便乗させてもらえることになった。

道中の様子
すれちがうトレーラーは中国製ばかりである。この旅では中国語で話しかけられることが多い。それだけタジキスタンに中国が深く入り込んでいるということなのだろう(写真:筆者撮影)

道路は舗装されている割合が高いのだが、車重の重いトレーラーが多いにもかかわらず、メンテナンスが不十分なので、路面の状態が悪く、310kmに8時間かかった。

ホログ周辺の川沿いの集落
ホログ周辺の川沿いの集落にて。川沿いの樹木と山のコントラストが美しい(写真:筆者撮影)

ホログに近づいてくると標高が下がる一方で緑が濃くなり人口も増えてくる。乾燥した土地だが、雪解け水が豊富なのだ。山と谷の標高差も大きくなる。

8時間かけて、ようやくパミールハイウェイの終点、ホログに到着した。ゴルノ・バダフシャン自治州の州都で人口は2万8000人を数える。標高約2000mで酸素が十分にあるのがありがたい。妻の体調もすぐに回復した。

秘境ワハン回廊
秘境ワハン回廊を乗り合いタクシーで温泉へ。パンジ川の対岸はアフガニスタン(写真:筆者撮影)

ホログに連泊する中日に、ホログから南に40kmほどのところにあるガラム・チャシュマ温泉をめざす。ここは川の対岸にアフガニスタンを見るワハン回廊とよばれる秘境で、温泉に行く車がまず見つからない。

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